普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

不信任案大差で否決と日本

2011-06-03 10:35:24 | 菅内閣
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 問題の菅内閣不信任案は私は否決の可能性が強いと予想していましたが、採決前の党内での菅さんの辞任発表で結局は大差の否決となりました。
前向きの提言を目指している私としてはこのような後ろ向きの動きに対して色々書くのは抵抗がありますが、二度に亙って不信任案に就いてコメントしている責任上、 (この様な小ブログで責任などおこがましい気もしますが)少し書いて見たいと思っています。
菅首相と鳩山前首相が交わした覚書の確認事項の解釈
 ・民主党を壊さないこと→鳩山・小沢グループを除け者にしないこと
 ・自民党政権に逆戻りさせないこと→国会解散、総選挙をしないこと
 ・大震災の復興並びに被災者の救済に責任を持つこと(この細目省略)
 マスコミはこの覚書の中に菅さん辞任の内容が入っていないと指摘しています。
不信任案否決の結果が意味するもの
民主党

・菅さんは今回助けて貰った、鳩山・小沢さんとそのグループの意向を無視できなくなって来る。
彼らはマニフェストの原点回帰を主張しているので、子ども手当て縮小、所得税増税などの菅さんの現実路線は停滞せざるを得なくなった。
これに今後菅さんがどう対応するか、両グループがどう反応するか揉めそうな気配。
・今回の採決で欠席、危険した人達の処分に就いて予想された通り揉め始めており、中途半端に終わり気配が強く、法律や党の規則を破っても何も出来ない自浄能力のない民主党のイメージが定着の気配。
 今後自分の気に食わなければ何でも実行に移せる風潮が強くなる。
・菅さん:会見で退陣時期には言及せず、鳩山さん:菅首相退陣は6月中、との認識
岡田さん:菅さんの辞意は覚書には縛られない、鳩山さん:岡田さんはウソをついているの発言のように菅さんの出所進退についても揉めそうな気配。
鳩山さん
民主党崩壊の防止の立役者としての発言力が強くなる一方、菅・鳩山会談の詳細知らされず小沢氏激怒の報道。
なお菅さんと鳩山さんの会談に就いて、人の見えないところで物事を決めるなど昔のやり方だとテレビで解説者が批判していましたが、私は場合によりこんなことが行われるのは当然だと思います。
それにしても普天間の大チョンボ、数々のその場限りの発言で国民の信頼を失った鳩山さんに頼らねばならない民主党の人達は反省すべきだと思います。
小沢さん
 今回の不信任案は8月にも予定されている公判を控えている小沢さんに取っては最後の戦いになると言われていましたが、彼は今何を考えているのでしょう。
 しかし菅さんを追い詰めた彼の影響力は、今後の民主党政権の運営に大きな力を発揮すると思いますが、果たして今後の動きは。
 もう一つ判らないのは、小沢さんの戦略に添って動いてきた彼の腹心で、涙の不信任案に賛成して除籍されている松木さんへの小沢さんの扱いと、それを見ている彼の同志の人達の感情は?
 松木さんも良く言われる小沢さんから何人も去った彼の腹心の一人になるのでしょうか。
自民党
 たとえ不信任案不成立でも、民主党内の分裂が出来ると言う期待を裏切られた。
 残るのは今の時期にこんな政争をやって良いかとと言う自民党への批判だけ。
長老議員の間では、不信任案が可決されれば小沢元代表らとの連携も視野に政権を奪還する、というシナリオも検討されたが、あては外れた。ある派閥領袖は、「何もかもぶちこわしだ。こっちの顔にも泥を塗られた。小沢氏も怒っているだろう」と吐き捨てた読売新聞より) と敗者の愚痴。
 4Kなど民主党マニフェスト回帰を訴える小沢さんと、それを徹底的に批判してきた自民党がどうして組めるのか?
 そんな若手議員からは「問責決議案の早期可決で国会を空転させ、衆院解散・総選挙に追い込むべきだ」との声もあるそうですが、今頃総選挙などやれるとだろうか?
 そのために不信任案提出の時と同じように、問責決議案提出にもハムレットの様に悩む谷垣さん。
 結局見た目ですが、政権党陥落でも、自民党の古い体質は変わらないように見えるのですが、本当はどうなんでしょうね。
 今朝の新聞を見ますと、民主党の前原グループは石破さんと連絡を取り合いながら自民と連立を目指していたそうですが、これなら基本的な考え方も似ているし、政策の折り合いも付きそうな気がするのですが。
 石破さんはまた民主党の玄葉政調会長のと政策の調整をしていて、不信任案提出には慎重姿勢だと前にも書きました。
 然し前原グループも、石破さんも所属党への影響力も小さかったのでしょうか、私の石破さん登場の願いはなりませんでした。
これからの日本
 これからも続きそうな民主党内の内紛。
 非現実的なマニフェストの原点に帰れと言う、鳩山・小沢グループの勢力の増大、それと今でも停滞している緊急の震災対策費(これが不信任案提出の理由となった)とのバランスで行き詰まりそうな、民主党政権。
 攻めあぐむ自民党。
 遠のく多くの国民が期待する、連立、挙国一致内閣、自民党から政府機関への人材の投入の動き。
 自民党が言うように、先が見えた首相を相手にしない外国。
 この儘では復興の遅れどころか、日本漂流の可能性もあります。
 ここは早急に、民主、自民の代表者かそれに代わる人達が今後どうすれば良いか腹を割って話し合いするべきだと思います。
 最も肝心の民主党が漂流状態になりかけているのが障害に成りそうですが。
 前にも書きましたが、江戸城を無血開城に導いた、山岡鉄舟、勝海舟、西郷隆盛のように、日本のために私利私欲、党利党略を投げうって働く人の出現など夢物語でしょうかね。
 本当に誰もいないのですかね

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