普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

国内企業、電力不足で日本脱出?

2011-06-27 15:17:06 | 外交・安全保障
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 今朝の産経ニュースの国内企業、電力不足で日本脱出続々 “思い付き”脱原発にも不信感で、海外への拠点や生産移転の主な動き次のように報じています。
・家電や自動車用の精密小型モーターで世界シェアトップの日本電産:滋賀県にあるモーターの試験設備を海外に移す検討開始。
・HOYA:デジカメなどのレンズに使われる光学ガラスの生産を昭島工場に加えて中国・山東省での工場建設を決定。
・三井金属は:スマートフォン向け回路基盤の材料となる電解銅箔の製造ラインをマレーシア工場に新設する。
・半導体大手ルネサスエレクトロニクスは、台湾やシンガポールの企業への委託生産を拡大。
・国内拠点の統合を進める一方で、中国などの拠点を増強してきた自動車部品のユーシン。田辺耕二社長は「日本での部品生産がゼロになることも考えている」と公言。
海外移転の理由
・電力供給の先行きだ。定期検査で停止中の原発の再稼働のめどはたたず、来春には全原発が停止する恐れがある。
・菅首相が意欲を燃やす自然エネルギーで原発を代替できる見通しもない。
・原発停止で増大する火力発電用燃料の調達費に加え、割高な自然エネルギー電気の導入コストは電気料金値上げにつながり、企業の収益を圧迫する。
・「脱原発」色を強め、自然エネルギーへのシフトを強める菅直人政権への不信感も、日本脱出に拍車を掛けている。

[私の意見]
 今回の脱原発の動きの問題点

・福島第一の事故は同原発自体と東京電力の体質と言う、福島第一独自のものかも知れないのに、一事が万事と捉えられたこと似た条件の女川や福島第二は今回の震災にも無事停止したことは完全に無視されている。
・福島第一の事故の解明がなされないままに、反原発の動きが加速している。
・政府の言う原発の安全神話に騙されたという説が流布されて今後政府に騙されるなという意見があるが原発が故障すれば危ないと言うのが常識。原発が危険なことが判っているから、建設や運転開始について地もとの首長の賛成が条件となっている。
・それで原発は故障を起こさないように、運転、保全を行い最新の技術を導入して強く安全な装置に何時もアップデイトして置くべき。
・福島第一はその条件に添った設備の管理をしてきたとは思えない。
 私は社民党の福島瑞穂さんや田嶋陽子さんのようにこれと思い込んだら、自説の問題点には目をつぶってしまう一部の人達から乗せられてしまう傾向の人可なりいるのが日本の現状だと思います。
 彼らは原発に代わる火力などの発電所があると言いますが、その活用を妨げる周波数の壁や、地球温暖化やそれに伴う異常気象、産業の空洞化などなどについて誰も触れません。。
 そして誰が考えても危ない原発に代わるものがあれば、代えて行くべきだが、経済に大きな影響を与えないように、少しづつ進めて行くべきと言う自民党や前原さんの正論がおおっぴらに批判されているのが今の日本の現状で、その日本を見限った企業が日本を去ろうとしているのです。

福島第一の事故の一事が万事か
福島第一と玄海原発の比較
・津波対策
福島:津波の多発地帯で過去大きな津波の記録もある
玄海:少なくも大きな津波の記録はない、想定2.1~2.6m→海抜11mの位置に設置
・地震対策
福島:プレート境界型の地震で大型になる可能性大
玄海:断層型地震の例として震度6の福岡県西方沖地震の記録、原発周辺に活断層はない、玄武岩上に立地
・設備とその管理体制の違い
福島:沸騰水型原子炉で現在のように種々のトラブル発生
1,2号機などは原発設計の基礎が確立していないころ建設されたオンボロ設備であること、特に1号機は耐用年数が過ぎたもの(追記:福島第一1号機64年、2号機69年、玄海1号機75年、2号機81年)
 オンボロ設備であるから当然の設備の改善、強化は当然の動きがあって当然だが、災害を免れた他の後発の原発に適用された新技術が、福島第一にそのまま取り入れられた形跡がない。
玄海:加圧水型原子炉で、原子炉本体と蒸気発生器が完全に分離、冷却は蒸気発生器を通じての間接冷却型なので、福島のような水が一気に無くなるトラブルの起こる可能性は少ない
 唯一の問題点は、1号機の場合炉本体の鋼材の延性から脆性に代わる温度が98℃まで上がっているとして、破壊の可能性のあることが指摘されている。(参照:玄海原発は爆発するか)
 しかし指摘の文章を見た所でその可能性が少ないように見えるし、地域の人々もこの記事にたいして特に反応がないようです。
九州沖縄各県知事へ
 以上書いたように玄海原発とおそらく川内原発も、地震、津波などの被害を受ける可能性が強いようなので、設備の厳しい運転・保全管理と、技術の進歩に伴う耐えない設備の改善強化を前提に両原発の運転再開を認め、安定的な電力の供給が出来る九州、アジア各国への門戸としての九州ををPRして前に書かれたような海外に進出を計画している企業などを誘致してはどうでしょうか。
 これは首長が原発再開を渋るための電力不足に悩む地域に対する、九州のエゴではなく、産業空洞化に悩む日本の経済を救う道になると思うのですが。

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