
<下手をすると普天間の二の舞になる八ッ場ダム問題>
・建設継続か中止かで再検証の対象となっていた八ッ場(やんば)ダムについて、前田国土交通相は22日の閣議後の記者会見で、「建設を継続し、2012年度当初予算案に本体工事に入るために必要な経費を計上する」と発表しました。
・そしてテレビでは前田さんが地もとの人達にその旨を伝え最後は万歳で終わりました。
・一方民主党の政調会長の前原さんは建設続行は断固反対。「最高意思決定機関である政府・民主三役会議がどのような決断をするかにかかっている」と息巻いています。
・なお未だ党内で力があるのかないのか判りませんが、あの鳩山さんも国民との公約であるマニフェストは遵守すべきとして建設続行に反対しているようです。
・一方ダム関係の地域の代表の一人である石原都知事は「何様なんだ、あの人は」、「政党の中のいち三役が、政府が決めた予算にたてつくというのは、ちょっとのぼせている」、「政府が決めた国家予算を部分的に否定したら、それで何がまかり通るのか。彼一人が反対するなら(政調会長を)辞任せざるを得ないだろう」と言っています。
[八ッ場ダム問題の経緯]
私は八ッ場ダム問題発生の頃から、地もとも反対している川内ダムは良いとして、民主党も前原さんも慎重にことを進めるべきと言う立場で書いてきましたがこの問題の経緯を改めて纏めてみました。
・前原国交相は就任会見で「(八ツ場ダム中止は)河川行政、公共事業の見直しの入り口。小さなところで損得を議論しているのではない」、「中止で逆に費用が膨らんでも方針に変更がない」と発言
・朝日新聞はその社説の「八ツ場ダム―新政権の力量を見せよ」で前原さん支持
・民主党員議員の発言:民主党は八ツ場ダム建設中止を訴えて政権を獲得したのだから、中止は国民の意志だ、特にダム関係の衆院選の関係都府県での圧勝は八ツ場ダム建設中止を求めている住民の意志を示したものだ。(正確には国民の意志は政権交代への期待で投票したのが大部分で八ツ場ダムのことを考えて投票した人は全くと言って良い程いない。)
<中止に伴う費用>
・自治体の撤退以外の理由で事業が中止になった場合、利水費については地方自治体負担の1460億円は特定多目的ダム法で建設負担金を全額返還するとの規定。
・ 治水面での負担525億円の負担には返還規定はないが地方自治体から返還要求が出るのは明らか。
・地もと住民に対する保障費用
・ダムに代わる堤防補強に要する費用
<特定多目的ダム法の問題>
国土交通大臣は、基本計画を作成し、変更し、又は廃止しようとするときは、あらかじめ、関係行政機関の長に協議するとともに、関係都道府県知事および基本計画に定められるべき、又は定められたダム使用権の設定予定者の意見をきかなければならない。この場合、関係都道府県知事は、意見を述べようとするときは、当該都道府県の議会の議決を経なければならない。(話し合いは持ったが今まで正式の協議もその前提となる議会の議決もないので今までの民主党政権の進め方は法律違反状態のまま。)
<民主党は地もとの民意を問うたか>
群馬県で民主党候補が立っていたのは1区、2区、3区、4区で肝心のダムがある5区だけはゼロ(私の勘繰り:ダム所在地の群馬5区でダム建設の是非を問うて衆院選を争って、万一負けたら地域主権や民意尊重などを唱える民主党の立場から言えば、ダム廃止など言えなくなってしまうので敢えて争うのは避けたのか?それとも自民党候補の小淵優子さんに勝てないと思ったのか?)
・最終的には前原さんもダム廃止に伴う治水工事の検討をすると言っていましたがその結果は公表されないままです。
・そして前原さんの後を継いだ馬渕国交大臣はダム凍結の見直し、そして前田さんの建設続行を表明しました。
今日の読売は八ッ場ダム 混乱と無策の果ての建設続行の社説で概要次のように書いています。
・民主党は「コンクリートから人へ」を掲げ、09年衆院選の政権公約(マニフェスト)に八ッ場ダムの建設中止を盛り込んだ。政権交代後、国交相に就任した民主党の前原政調会長が、マニフェストを理由に、地元との協議もなく強引に建設をストップしたのが迷走劇の発端だ。
・地元住民や関係自治体の反発を受け、10年秋には当時の馬淵国交相が中止を事実上棚上げした。その後、国交省が建設の可否を判断する検証作業を続けていた。
・民主党は代替案も示さず、歴代国交相は党内のマニフェスト至上主義に配慮し、結論を先送りしてきただけだ。これでは政治の怠慢以外の何物でもない。政府・民主党は、猛省すべきである。
[私の意見]
いずれにしても前田国交大臣が、地もとの人にすっかりその気にさせて置いて、もし民主党がまた改めて工事の中止に方向変換すれば、鳩山さんの「国外、少なくとも県外」発言で沖縄県民をその気にさせて置いて、逆転で県民をすっかり怒らせたことの二の舞になるかも知れません。
民主党政権の決定は今日明日にも決まるでしょうが、もし再逆転して改めて中止となれば、次の選挙で大打撃を受けることになるかも知れません。
読売は社説の最後にマニフェストを作成する段階でこうした事情を十分考慮したとは言えまい。欠陥や誤算が判明すれば、柔軟に見直す必要がある。八ッ場ダムから学ぶべき教訓だ。と書いています。
私は固定化した普天間基地問題、失敗に終わった公務員制度改革、天下り根絶、経済無策同然の経済政策などなど、読売の言うようにマニフェストの欠陥や誤算を見直さねば、民主党政権の将来はないと思いますが。
党内野党、小沢さんとそのグループ、鳩山さんは公約としてのマニフエスト堅持を謳っています。
私は小沢さんほどの人はマニフェストの欠陥をとうに気づいていると思うのですが、自分の地位の保全と勢力の拡大のため、敢えて無視して政権の攻撃をしているように見えます。
そして小沢さんと盲目的にそれに引きずられる人達、このままでは民主党はこれらかどうなるのでしょう。 (23日12.00現在記)
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