昨夜のテレビで護衛艦「さざなみ」と「さみだれ」が、ソマリア沖の海賊対策のために出航する様子が報道されました。
いつもの自衛隊員の出発の様に、生命の危険に晒されるかも知れない自衛隊員に余計な心配を掛けいように、「家のことは心配しないでと健気に励ます」子供を抱いた若い奥さんと、後は宜しくと頼む若い自衛隊員。
その一方で自衛艦派遣に反対する人達のシュプレヒコール、中にはグリンピースもどきにボートを出す人達、反対の団体の代表者らしい女性が「自衛官の生命の危険を晒すような自衛隊の海外派兵反対」と言っていました。
[自衛艦のソマリア沖出航に反対する人達へ]
然し彼らの行動は彼女が言う様に「生命の危険を冒して」出発する自衛隊員やその家族の気持ちを考えての行動でしょうか。
その様な気持ちも考えない心ない行動は「特定思想を持たない普通の人達」の反感を買うばかりだと思います。
確かに平和憲法とそれに基づく法律の制約と関連、今まで国際紛争に静観していた中国でさえ軍艦を派遣すると言う情勢の中で、国会での充分な審議を経ないままの出航など問題は有ります。
然しそれかと言って彼らの自衛官に対する直接的な反対行動には、次のような問題もあることは忘れてはいけないと思います。
・自衛艦派遣を止めさせるとしたら、その対策をもっての反対か
海上保安庁の船を出す:保安庁員だったら武器を使用して外国人を殺傷してもよいのか、外航に耐えしかも高速の海賊船を追い回すスピードが出る船を持っているのか
社民党が言う様にソマリアの政府に金を出せば済むのか:ソマリアは無政府状態で金があっても政府は何もできない
今までのように放置して他国の軍艦に日本の船を護って貰う:日本の国際的な信用がた落ちする
・自衛隊員に直接出航反対を唱えてどうなるのか
自衛隊員はシビリアンコントロールの原則で、政府の命令は絶対服従が原則だ、田母神論文のように政府の方針に反対のことを言っただけで辞めさせられる世界だ
そんな彼らに政府反対の行動をしろと言っても何も出来ない、もし彼らが反対行動をしたら日本を揺るがす大問題になるだろう
・彼らの反対意見を表明する場は現地しかないのか
国民の意見は国会議員を通じて、国会でその意見を表明できるシステムになっている、しかも現在は国会開会中なのでその支持政党の共産党・社民党や民主党内の左派の一部を動かして国会で反対して貰えれば良い
そして絶対反対なら自衛艦を引き返させることもできる
多勢に無勢で両党の意見が反映されないときは、今回の衆院選で両党や民主党左派の人達の応援をしてはどうか、両党が政権を取り、民主党左派が民主党の実権を握るのは無理としても、自衛艦反対派遣者の議席の急増は政府・国会とも無視できない筈だ
それでも手ぬるいので直接に反対意見を表明をしたかったら、自衛艦出航の決定機関である国会、防衛省の前でデモをすればよい。
これだけの分かりきったことを考えても、彼らが何故自衛隊員に直接反対行動をしたかの意味が全く判りません。
自分たちの存在を国民に知らせたかったのか?同一行動をとることで各グループの連帯感を高めたかったのか?それとも単なる惰性か、お祭騒ぎか?
唯一つはっきりしている事があります。
「自衛艦出航反対の人達の立場」に立って言えば(*注記)、厳しいシビリアンコントロールの元で生命の危険を冒して出航する自衛隊員とその家族の気持ちも考えない彼らの無益の行動が如何に一般市民の感情を害したか、そしてそれが来るべき衆院選で彼らの支持政党の議席数減少に繋がり、いよいよ彼らの目的達成の機会が減って来るだろうということです。
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*注記:第三者の立場から言えば、
・彼らの行動は国民から殆ど無視されてその影響は少ないこと
もし影響があるとすれば
・社民党は議席を減らす
・共産党は蟹工船ブームや派遣切りの問題で議席を増やすかも知れないが、彼らの行動がその足を引っ張る
ことになる可能性が高いと思います。
もし彼ら自身が幾らやっても、国の決定に影響がないことを知ってやっているとすれば、私の勘繰りのように、自衛隊員やその家族の感情を害してまでしてお祭騒ぎをしていることになると思うのですが。