昨日採ったあざみの花を玄関脇の白い花瓶に入れた。濃い紫の花弁が鮮やか、玄関先がとても明るくなった、いつまでも枯れないで欲しい。
今日5月15日は、沖縄が本土復帰してから43年を迎える。復帰した1972年以降、約5千haの米軍施設が返還されたが、今なお全国の73.7%にあたる約2万3千haの米軍施設が残っている。
米軍普天間飛行場の移設をめぐって、名護市辺野戸への移設に反対する翁長沖縄県知事と安倍政権は今激しく対立しており、沖縄県民の心は極限にも至ろうとしている。復帰で得たものは基地と安保だけ、その苦しみと悲しみ、今も絶えることはないと訴える。
地元新聞「琉球新報」には、翁長雄志知事は15日午前10時過ぎかられ慰霊改憲を県庁で開いた。「ヤマトウンチュ(大和人)になりたくてなりきれい心」など、歴代知事が表現した「沖縄の心」について問われ、知事は2013年の「建白書」東京要請行動を挙げ「私たちが本土の側に近づこうとしても、よせつけないではないかと感じるところがあった」と報じている。さらに社説で「日本復帰43年 圧政はね返す正念場 将来世代に責任果たそう」と。
先の衆院選、引き続いての知事選で、沖縄の民意、沖縄の心は、はっきりと示された。安倍政権にとって辺野古への移設が重要だということは分からぬでもない。しかし、誠意をもって沖縄の心を分かち合う努力、これが時の政権にとってもっとも大切なことではなかろうか。
沖縄復帰のこの日、安倍政権は首相官邸で臨時閣議を開き、自衛隊活動の拡大を図る安全保障関連法案を決定した。集団的自衛権の行使を可能にし、憲法9条に基づく専守防衛を根幹としてきた安全保障政策の歴史的な転換に道を開く内容だ。下種(げす)の勘ぐりといわれても、果たして「沖縄復帰の日」と関連なしといえるだろうか。
米議会の演説で総理は、夏までに法案を成立させると、国会審議もなされぬ中で公約された。
今朝の各新聞一面見出しを並べてみる。「法案閣議決定 国会審議へ 政権、安保政策を大転換」(朝日)、「安保関連法案:閣議決定 安保政策の歴史的転換」(毎日)、「安保法案を衆院提出 審議日程巡り与野党が協議」 (日経)、「戦争法案は無責任なレッテル」 安倍首相、野党側に早期審議入り要求 安全保障関連法案(産経)。見出しを見ただけでもこの法案の重要性がうかがえる。
立憲主義も否定するかのような憲法改正にもつながる大転換。自民党は憲法9条改正も視野に入れた活動を始めた。ならば、憲法改正を味あわせるなど姑息な集団を選ばず。今回の安保政策大転換を国民に、正々堂々と問うべきではないか。
これだけの法律案を国会審議時間80時間と、十分な審議を忌避しようとする与党の姿勢には大いに不満が残る。安保法案国会審議の前に「憲法9条改正について」堂々と国民の真意を問うべきではなかろうか。