このたびの東日本大震災で被災された多くの皆様へ、謹んでお見舞い申し上げます。
大震災直後から、たくさんの支援を全国から賜りましたこと、職員一同心より感謝申し上げます。
また、私たちと共にあって、懸命に復興に取り組んでいらっしゃる関係者の方々に対しても厚く感謝申し上げます。
シャーロック・ホームズにはたった一人だけ、忘れがたき女性がいる。彼が常に「あのひと」と敬意を込めて呼ぶ、アイリーン・アドラーである。
このキャラクターはホームズシリーズの最初の短編「ボヘミアの醜聞」に登場する。1858年、ニュージャージー生まれ。ホームズより4歳年下だ。スカラ座やワルシャワ宮廷劇場でプリマドンナを務めたオペラ歌手なのだが、ボヘミア王の火遊びの相手でもあり、彼がスカンディナヴィアの王女と結婚することになると、過去の情事を公表する、と王を脅迫したとされている。困り果てた王がホームズに依頼、物語が動き出す-。
アイリーン・アドラーがなぜ今なお世界中の読者を魅了し続けるのか。あのホームズの裏をかき、出し抜いて逃げおおせたからで、ここでのホームズは完全に彼女の引き立て役である。
写真を見るとよくわかる。
上は名作の誉れ高いグラナダTV版「シャーロック・ホームズの冒険」(1984年)から、下はBBCが制作した現代版の話題作「シャーロック2」から。
007を引き立てるボンドガールとはまるで違うのだ。
ホームズが引き立て役に回ることでさらに輝いたアイリーン・アドラー。この関係、化学反応がとても素敵だ。