「そして八月三十日の午ごろ、わたくしは小さな汽船でとなりの県のシオーモの港に着き、そこから汽車でセンダードの市に行きました。三十一日わたくしはそこの理科大学の標本をも見せて貰うように途中から手紙をだしてあったのです。わたくしが写真器と背嚢をたくさんもってセンダードの停車場に下りたのは、ちょうど灯がやっとついた所でした。」
宮沢賢治「ポラーノの広場」より
センダード駅に隣接する高層ビル内のクリニックでの人間ドックを終えた僕は、商業ビルの自由通路の飾られた大きなツリーに見送られるようにして帰路についた。
パルコ前のものも撮影するつもりだったが、あまり美しくなかったので、ホテルメトロポリタンのロビーまで足を延ばし、そちらを写真に収めている。
「クリスマス・ツリー」(1968年)、悲しい映画。