「さて、当法人は認知症高齢者グループホームの運営を出発点にしておりますことから、認知症キャラバンメイトの育成と、認知症サポーター養成にはかねてより力を入れてまいりました。
認知症サポーター制度とは、認知症について正しく理解し、認知症の人に対する接し方を学んだ人が、生活の様々な場面において、認知症の人およびその家族をサポートする制度で、本講座を受講することにより、サポーターになれます。
今回、ぽらんデイサービスの職員たちから、当事業所を会場にして認知症サポーター養成講座を開催することで地域に貢献したい、との申し出があり、それでは、と当圏域における第一人者のM病院Eさんへ講師を依頼したところ、快くお引き受けいただいております。本当にありがとうございます。
今日は寸劇を交えながら、楽しく、分かりやすく、認知症について御講義いただけるとのことで、私自身楽しみにしてまいりました。
そして今夜受講されました、心あるみなさんと一緒に、認知症になっても自分らしく生活できるような、優しい地域・社会の実現に努力してまいりたいとも願っております。
どうぞよろしくお願いいたします。」
ただ、片口は価格でもデザインでもなく、実用性・使い勝手が第一で、すった山芋やといた卵を注ぐ時に口から回って糸底まで汚れてしまうものも多く、あれは興ざめだ。
卵かけご飯の際にカラザ(白いひも状のもの)を取る、取らないは育った家の習慣や、「食感が悪いので取れ」という往年の家庭科教育によるところが大きい。
個人的には、神経質に全部取る。
割った直後に殻を使って切り、器に入れてから箸で取り、さらにしょうゆを入れて認識しやすくなったところを徹底的に取る。
結構手間がかかり、これならいっそ食べない方がいいのではと思うこともしばしばだが、肉を食べない自分には貴重な動物性タンパク質源なので、今日もまた我慢してカラザ取りに精を出す。
若い方々の間でTKGと呼ばれるようになっている卵かけご飯は、ご飯の上に直接卵を落とすのが主流だが、あの食べ方だとカラザを取らないのだろう。ちょっといやだな。
最後に、マイメニューというか、「アカン飯」を書いておく。
白いご飯に大菊さん(気仙沼市三日町)謹製のふりかけをふり、それに卵を片口から少なめにかけて割り箸でサクサクと食べる。
これがとっても美味なのだ。
アーネスト・ヘミングウェイの小説は、これまで数多く映画化されている。「老人と海」、「武器よさらば」といった有名な作品から、鬼才トニー・リチャードソンが監督した三十分の映画「白い象のような山」まで。
僕が初めて観たヘミングウェイの映画は、ドン・シーゲル監督の「殺人者たち」(1964年)だった。
トップ・クラスのレーサー(ジョン・カサヴェテス)は、ブロンドの性悪女(アンジー・ディキンスン)に熱を上げた末、事故を起こして選手生命を断たれる。女は失意の彼を、郵便強盗を計画するパトロン(ロナルド・レーガン)に引き合わせる。
彼がドライバーをつとめてまんまと百万ドルを奪取したのだが、レーガンとデキンスンはグルになってカサヴェテスを殺そうとした上、殺し屋リー・マーヴィンをさしむける―。
歩く暴力、全身これ暴力のマーヴィンの迫力もさることながら、のちの大統領の顔面にパンチをお見舞いしているカサヴェテスの不適な面構えには、とても強烈な印象を受けた。
原作は短編「ザ・キラーズ」。新潮文庫版「ヘミングウェイ短編集(一)」に収録されていた(現在は絶版)。
この本の中には「殺人者たち」の他に、もう二本の映画の原作があった。
一本は有名な「キリマンジャロの雪」(52年)である。狩猟にやっていたアフリカの奥地で、足の怪我が敗血症を起こしてしまい、すっかり投げやりになった小説家が自分の来し方を回想する物語。彼をめぐって三人の女性―エヴァ・ガードナー、スーザン・ヘイワード、ヒルデガード・ネフが登場する。いずれも美しく魅力的なヒロインたちだが、やはり非業の死を遂げるガードナーが一番強い印象を残す(まだキャスティングの序列はヘイワードの方が格上だ)。
もう一本は、「インディアン部落」、「医師とその妻」、「拳闘家」など、ヘミングウェイの分身ともいえるニック青年の青春彷徨をテーマにした、俗に「ニック・アダムスもの」と呼ばれる一連の短編集群を織り上げた「青年」(61年)。
主なキャスティングは、ニックがリチャード・ベイマー、その両親がアーサー・ケネディとジェシカ・タンディ、パンチドランカーのボクサーでポール・ニューマンが特別出演し、薄幸の恋人をスーザン・ストラスバーグが演じている。
変わりばえしない毎日にいらだち、ニューヨークへと故郷の町を飛び出したニックは、様々な人々と出会う―これが前半。
後半はかなりの部分「武器よさらば」と重複していて、ジェニファー・ジョーンズに相当するのがストラスバーグだ。彼女は病院が爆撃された際に死亡してしまう。除隊になったニックは故郷に帰るが、待っていたのは歓迎式典の馬鹿騒ぎと、優しかった父の自殺の悲報だった。相変わらず彼を子供扱いする口やかましい母。再びニックはニューヨークへ旅立つ-。
ところで、エヴァ・ガードナーは、三本のヘミングウェイの映画―「殺人者」(46年)、「キリマンジャロの雪」、「日はまた昇る」(57年)に出演、作者とも面識があった。
新人バート・ランカスターと共演したフィルムノ・ワールの傑作「殺人者」は、やはり「ザ・キラーズ」が原作で、前述の「殺人者たち」はリメイクということになる。ボクサー崩れのランカスターの空虚な心を虜にし、破滅させるファム・ファタール(宿命の女)が、彼女の役どころだ。
エヴァ・ガードナー自伝。表紙は「殺人者」のスチール写真だ。
ヘミングウェイと。
「エヴァ・ガードナー-美しすぎた女の一生」(講談社)という本がある。
内容ははっきり言ってゴシップの洪水。恋多き女として知られた大女優ガードナーの華麗な男性関係が余すところなく書き記されている。
しかし著者はガードナーをだらしない悪女と決めつけているわけではなく、むしろその行動に肯定的で、行間からは好意と理解・暖かさが感じられる。読後感がすっきりとしているのもそのためだ。
二千円というお手頃価格が嬉しかった。原著にはあった巻頭の8ページに渡るイントロダクションと巻末のフィルモグラフィーがカットされているのはちょっといただけないが。
南部の貧農の娘として生まれたガードナーはカメラマンだった姉の夫の撮った写真がスカウトの目にとまりハリウッド入りする。
翌42年、ミッキー・ルーニー(人気子役スター)の熱烈プロポーズに屈して結婚。18ケ月で離婚し、44年にプレイボーイとして名高かったジャズ・ミュージシャンのアーティ・ショーと再婚する。
有名人の妻としてひんぱんに新聞・雑誌へ登場するようになっていた彼女は新人バート・ランカスターと共演した「殺人者」(46)がヒットし、女優としても昇り調子になる。
ショーと離婚したあと、彼女はハワード・ヒューズをソデにし、フランク・シナトラと結婚(51年)、世界中の話題をさらった。
あとは順風満帆、「キリマンジャロの雪」(52)、オスカーにノミネートされたジョン・フォード監督の「モガンボ」(53)、「裸足の伯爵夫人」(54)、三たびヘミングウエイ原作の「陽はまた昇る」(57)、スタンリー・クレイマー監督の近未来SF大作「渚にて」(59)と大作・傑作・話題作揃い。公私両面に渡って50年代を代表した華麗な大スターであった。
「バンドワゴン」(53)には本人役でゲスト出演している。主人公の落ち目のミュージカル・スター(フレッド・アステア)と同じ列車に乗り合わせ、彼から記者・レポーターを残らずかっさらう人気女優。しゃれた趣向のシーンである。
90年1月死去。59年に正式離婚したあとも彼女を愛し続け、なにかと世話を焼いてきたシナトラはショックでボケてしまったとささやかれた。
この本の終章に、ガードナーの生まれ故郷(ノースカロライナ州スミスフィールド)の熱烈なファンが彼女の住んでいた家を買い取り私財で「ジ・エヴァ・ガードナー・ミュージアム」を設立した、という記述がある。たぶんたいしたものじゃないのだろうけれど、これを読んで以来、どこか行ってみたいところはあるかと尋ねられるたび僕はこの地名を挙げている。
ショービジネスの裏側を扱った映画は面白いものが多いし、老いたフレッド・アステアが若い女優たちの相手役を務める作品もまた、いいものが多い。
ショービズ賛歌の代名詞となった名曲「ザッツ・エンタテインメント」が生まれたこの「バンドワゴン」(1953年)は、その両方の要素を持っている。
忘れられかけた往年のミュージカルスターが若いダンサーたちと新作の舞台劇を作り上げながら再生し、おまけに愛も勝ち取る素敵な物語だ。
こちらは「ダンシング・イン・ザ・ダーク」で踊る二人
ザッツ・エンタテインメント
(ヴァース)
人生で起きるすべてのことは
ショーの中でも起きること
みなを笑わせることができるし
泣かせることもできる
どんなことも
どんなことも起きるのさ
パンツがずり落ちてる道化
あるいはダンス
それはロマンスの夢
あるいは悪漢が卑劣なシーン
それがエンタテインメントさ!
ライトが点くと
タイツ姿のレディ
あるいは男性と並んだ花嫁
あるいは彼女が彼にすべてを捧げた舞踏会
それがエンタテインメントさ!
筋立てと熱気
まさにお色気満載
陽気に離婚した
彼女の別れた夫の後釜は誰か
ひょっとしてそれはオイディプス王の物語?
男が父親を殺す
彼の行く手は障害だらけだ
仕事を放り出した店員
ダメな上司のせいで
悪に手を染めたのは美女のせいで
この世はステージ
このステージはエンタテインメントの世界だ
それがエンタテインメントさ!
陪審員が不在の間の疑惑
あるいは遺言書を読み上げるスリル
あるいは手配中の男の追跡
それがエンタテインメントさ!
愛人としてよく名の知られた女性
闇の世界の帝王
女を手放さない猿のよう
それがエンタテインメントさ!
決闘になるかも
スクリーンで観たような
殺される若者
女王への愛のために
幽霊と王子が出会う
有名なシェークスピアの場面
そしてみなごちゃまぜになってエンド
国旗を振るギャグ
ミスター・コーハンが始めたもの
ヒーホー!
これがアメリカのスタイル
この世はステージ
このステージはエンタテインメントの世界だ
それがエンタテインメントさ!
THAT'S ENTERTAINMENT
Arthur Schwartz (m) Howard Dietz (l)
Everything that happens in life
Can happen in a show;
You can make 'em laugh,
You can make 'em cry,
Anything, anything can go!
The clown
With his pants falling down,
Or the dance
That's a dream of romance,
Or the scene
Where the villain is mean,
That's entertainment!
The lights
On the lady in tights,
Or the bride
With the guy on the side,
Or the ball
Where she gives him a her all,
That's entertainment!
The plot can be hot, simply teeming with sex,
A gay divorcee who is after her ex,
It could be Oedipus Rex,
Where a chap kills his father,
And causes a lot of bother.
The clerk
Who is thrown out of work
By the boss
Who is thrown for a loss
By the skirt
Who is doing him dirt,
The world is a stage,
The stage is a world of entertainment!
That's entertainment!
The doubt
While the jury is out,
Or the thrill
When they're reading the will,
Or the chase
For the man with the face,
That's entertainment!
The dame
Who is known as the flame,
Or the king
Of an underworld ring,
He's an ape
Who won't let her escape,
That's entertainment!
It might be a fight like you see on the screen,
A swain getting slain for the love of a queen,
Some great Shakespearean scene,
Where a ghost and a prince meet,
And everyone ends in mincemeat.
The gang
May be waving the flag
That began
With a Mister Cohan,
Hip hooray!
The American way,
The world is a stage,
The stage is a world of entertainment.