なぜ本を読むのか、と言う質問。昨日の読書会(『ほんのおつきあい』)で。10回目になるが、どうしてこのことが語られなかったのか。詳しいことは、読書会記録で後日ブログ掲載するが考えさせられた。
小説を書き続けるのは、「この感情はあなたのものではないですか?」という理由からだと、イギリス在住の小説家カズオ・イシグロ。読者の立場では、「この小説は私の感情を刺激する」から読む、と言うことになる。「この本は面白い」というのはそういうことだ。自分でも知らなかった感情を刺激し続けてくれるから読み続けられる。
画像の小説は、昨日の読書会で波風氏イチオシの柳美里著『命』。小説の舞台も、主人公の立場も考え方も、全く波風氏の人生体験や考え方と重ならないのだが「この感情は実はあなたにもあるのではないか」という得体の知れない声に、「自分でも気づかないそういう面がもしかしたら・・・」と内面から呼応する何かがある。事実の持つ迫力と、我が身を削って表現できる力がなせる技なのか。
梅ジュースを採った後、梅の甘煮を作りながら読む。夜、朝、夜の3回、その度にひたひたの水に砂糖を入れ弱火で煮る。その間、アクを丁寧に取り続ける。昨日の読書会で、うさこブレンド珈琲と令和元年製『梅ゼリー』出して喜んで貰った。