拾ってきた流木で昨年作った黒い鳥。柄が大きいので邪魔にされ、あちらこちらを彷徨い最後に郵便受けに置いたら落ち着いた。が、何かが足りない、いや何かが余分。カラスや九官鳥のイメージがいらない、説明過多なのだ。
赤く塗り直した。自然の模倣というか直感を信じず世間擦り寄りの嫌らしさから脱出。嘴に「ありがとうございます」のメッセージも挟み未だ不完全だが。
現代彫刻からリサイクルショップでいつまで経っても売れ残ってる工芸品になったが、「コレナニ?」が漂うようには少しなった。
名づけて『郵便受け取り』、もとえ『ユウビンウケ鳥』。電気や水道の領収書も、まあよく来る高齢者向け「もしもの場合」生命保険申込、ありがたい皆さんからのお手紙は、この赤い鳥が検閲する。受け取り拒否や没収といった権力的行為はたぶんとらないと思う。