電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

ドヴォルザークの歌劇「ルサルカ」から「月に寄せる歌」を聴く

2024年02月22日 06時00分01秒 | -オペラ・声楽
ドヴォルザークの音楽は、交響曲、協奏曲、室内楽、歌曲など、お気に入りのものがたくさんありますが、オペラはあまり馴染みがありません。若い頃、歌劇場のオーケストラでヴィオラ奏者だったドヴォルザークは、劇場の仕組みもどんな音楽が人気を博しているのかも充分に承知していたことでしょう。でも、自分が共感し納得できる音楽となるには、台本も演出も含めて、時間と経験が必要だったということでしょう。そんなドヴォルザークの代表的な歌劇作品が「ルサルカ」です。以前、DVD を入手(*1)しておよそのストーリーは承知しているものの、まだ全曲を通して観た(聴いた)ことがありませんでした。

ただし、名アリアとして取り上げられることが多い「月に寄せる歌」は、好きなオペラアリアの一つです。森の奥に住む水の精ルサルカが王子に恋をして魔法使いに人間の姿に変えてもらいますが、人間の姿でいるときは言葉がしゃべれない。王子はルサルカに一目惚れして城に連れ帰り結婚しようとするのですが、言葉を発しないルサルカに不満を持ち、外国の公女に心を移してしまう。ルサルカは…というオペラなのですが、面食いで浮気者というしょうもない王子なんぞに恋をするから悲劇が生まれるのですよ、世の中のお嬢さん方(^o^)/

昨年10月に、若くして乳がんで亡くなったチェコのパトリシア・ヤネチコヴァの歌で。たぶん、ネイティヴの発音は一番正確かもしれません。
Patricia JANEČKOVÁ - RUSALKA


アイーダ・ガリフッリーナの歌で。
Aida Garifullina - Dvorák - Rusalka “Song To The Moon” (Mesicku na nebi hlubokem”)


ルチア・ポップの歌で。
Rusalka, Op. 114, B. 203, Act 1: "Mesicku na nebi hlubokém" (Rusalka)


歌詞の対訳付きで、歌はピラール・ローレンガー。
ドヴォルザーク《ルサルカ》「月に寄せる歌」 ローレンガー


ほんとにいい歌です。作曲家の苦労や歌い手の皆さんの努力を思うと、こんなに便利でいいのかと思ってしまうほどです。いやいや、ネットで簡単に触れることができるから、ある意味、全曲に接するという辛抱ができないのかもしれない。うーむ、それは要反省。



(*1): オペラを楽しむには、もっと「ゆとり」が必要か〜「電網郊外散歩道」2012年10月


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