ここしばらく、通勤の時間にカーステレオで何度も繰り返して聴いたシューベルトの弦楽五重奏曲、聴きなれてくると、ハ長調交響曲と同時期のシューベルトらしい、実に充実した魅力的な音楽です。
第1楽章、アレグロ・マ・ノン・トロッポ。華やかな高音ではなく、暗めの中低音域で静かに始まる長大な楽章です。暗い情熱、と言ったら良いのでしょうか。強化したチェロの音色が、よけいその印象を強めています。ヴァイオリンが明るく活躍する場面もありますが、ハ長調という印象からは遠い音楽です。
第2楽章、アダージョ。静かな美しい音楽ですが、途中には噴出するような激しさがあります。静かな外面の中に、激しい情熱がこめられている音楽のようです。
第3楽章、スケルツォ:プレスト、トリオ:アンダンテ・ソステヌート。トリオ部にも、ソステヌートと指示された、静かで叙情的な美しい音楽ですが激しさを秘めたところがあり、第2楽章と共通の気分を感じさせます。
第4楽章、アレグレット。軽快さのあるロンド風の音楽です。八重奏曲に聞かれるようなシューベルトらしい響きが随所にありますが、でもあの屈託のなさはありません。私たちが、作曲者の死の少し前の音楽だと知っているから、そんなふうに聞こえてしまうのでしょうか。
録音に関しては、次のように記載されています。
Producer: James Mallinson
Engineer: Tony Salvatore, Michael Mailes, Hank Altman
Digitally Recorded at RCA Studio, N.Y., on Nov. 7 & 8 '83
1983年のスタジオ・デジタル録音。音量を上げたり、ヘッドホンで聴いたりすると、奏者の息づかいがけっこう聞こえてしまいます。こういうのを生々しい音と感じるか、それとも余計だと感じるかで、印象はだいぶ違って来るかもしれません。個人的には、スタジオ録音による息づかいの生々しさよりも、ホールの豊かな響きのほうが好ましく思います。
■ヨーヨーマ(Vc)、クリーヴランド・カルテット(CBS-SONY 32DC-479)
I=20'42" II=13'44" III=10'41" IV=9'08" total=54'15"
第1楽章、アレグロ・マ・ノン・トロッポ。華やかな高音ではなく、暗めの中低音域で静かに始まる長大な楽章です。暗い情熱、と言ったら良いのでしょうか。強化したチェロの音色が、よけいその印象を強めています。ヴァイオリンが明るく活躍する場面もありますが、ハ長調という印象からは遠い音楽です。
第2楽章、アダージョ。静かな美しい音楽ですが、途中には噴出するような激しさがあります。静かな外面の中に、激しい情熱がこめられている音楽のようです。
第3楽章、スケルツォ:プレスト、トリオ:アンダンテ・ソステヌート。トリオ部にも、ソステヌートと指示された、静かで叙情的な美しい音楽ですが激しさを秘めたところがあり、第2楽章と共通の気分を感じさせます。
第4楽章、アレグレット。軽快さのあるロンド風の音楽です。八重奏曲に聞かれるようなシューベルトらしい響きが随所にありますが、でもあの屈託のなさはありません。私たちが、作曲者の死の少し前の音楽だと知っているから、そんなふうに聞こえてしまうのでしょうか。
録音に関しては、次のように記載されています。
Producer: James Mallinson
Engineer: Tony Salvatore, Michael Mailes, Hank Altman
Digitally Recorded at RCA Studio, N.Y., on Nov. 7 & 8 '83
1983年のスタジオ・デジタル録音。音量を上げたり、ヘッドホンで聴いたりすると、奏者の息づかいがけっこう聞こえてしまいます。こういうのを生々しい音と感じるか、それとも余計だと感じるかで、印象はだいぶ違って来るかもしれません。個人的には、スタジオ録音による息づかいの生々しさよりも、ホールの豊かな響きのほうが好ましく思います。
■ヨーヨーマ(Vc)、クリーヴランド・カルテット(CBS-SONY 32DC-479)
I=20'42" II=13'44" III=10'41" IV=9'08" total=54'15"
第1楽章の中盤あたり(第2主題?)のほのぼのとしたメロディーが好きです。
暇人なもので度々失礼します。
この曲は前から欲しかったカザルス、ヴェーグ他の演奏が再発されたので購入、圧倒的な演奏にびっくりして何度も聴きました。一音、一音の表情付けが濃厚なうえ猛烈なポルタメントもあり実に振幅の大きな演奏です。が、しつこさが皆無なのは音楽への燃焼力が桁違いだからでしょうか?
とにかく最近購入したCDでは出色の一枚でした。
シューベルトの室内楽はいいですね。
>この曲いつか演奏して見たいですね。
その際はぜひお知らせいただきたいですね(^_^)/
なにはともあれ、飛んで行きますよ。
休日ということもあるのでしょうが、いい曲には、みなさん反応が早い早い。
ドヴォルザークの弦楽五重奏曲も、先ほどから聴いております。
既存の弦楽四重奏団に著名チェロ奏者が加わるというスタイルでの録音が多いようですね。
私のはシフとビルスマです。
このCDは、しばらく積読状態だったのですが、通勤の際に何度も何度も聴いて、ようやくその魅力がわかるようになりました。やや暗めですが、美しい魅力的な音楽ですね。ビルスマが参加した演奏、古楽器奏法で演奏したら、いったいどんなふうになるのでしょう。