![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/72/687eef27f5db1c11f712bcf3930dd634.jpg)
新型コロナウィルス禍はとうとう当地・山形にも及び、このところ二桁の感染者数が連続しています。人口が100万人程度の本県の規模では、2桁の感染者数というのは重大な事態で、基幹病院である県立中央病院の病床占有率もすでに八割に到達しているほどです。これは、隣接する宮城県の百万都市・仙台市への通勤通学・交流人口が多いという特徴から、とくに山形市を中心とする内陸部で感染者が多いということで、仙台市に連動する形での感染拡大と考えられます。
連日の報道では感染者数の後に「無症状または重くない」というフレーズが続き、「新型コロナは風邪みたいなものだ」という暴論に「根拠」を与えている傾向がありはしないかと疑うほどですが、では「一度コロナにかかって治れば無敵」なのだろうか?
現役のお医者さんのブログ「北品川藤クリニック院長のブログ」によれば、"British Medical Jounal"(英国医師会雑誌)の2021年3月31日付でWEB掲載された論文に、次のような興味深い結果が報告されていた(*1)そうです。
その他、興味深い結果が掲載されていますが、人間はこれまでの歴史の中で獲得した免疫の力で日常生活を維持できている(*2)のであり、見かけ上「治った」ように見えて実は完治しているわけではないのかもしれません。過去に人間が免疫を持たないウィルスである新型コロナウィルスの感染を「ただの風邪」とみなすのはあまりにも軽率でしょう。やはり感染防止が最重要課題で「マスク・手洗い・換気・対人距離」という基本を守り、注意して生活することが大切なのではなかろうか。
(*1):COVID-19罹患後症候群の疫学データ〜「北品川藤クリニック院長のブログ」
(*2):井上栄『感染症の時代』を読む(1), (2)〜「電網郊外散歩道」2020年5月
連日の報道では感染者数の後に「無症状または重くない」というフレーズが続き、「新型コロナは風邪みたいなものだ」という暴論に「根拠」を与えている傾向がありはしないかと疑うほどですが、では「一度コロナにかかって治れば無敵」なのだろうか?
現役のお医者さんのブログ「北品川藤クリニック院長のブログ」によれば、"British Medical Jounal"(英国医師会雑誌)の2021年3月31日付でWEB掲載された論文に、次のような興味深い結果が報告されていた(*1)そうです。
- 新型コロナウイルス感染症から回復後に長期間だるさなどの体調不良の続くことがあることや、心筋の異常や肺機能の異常などの所見が回復後も長期間持続することがあるが、これらを post-covid syndrome(新型コロナウイルス罹患後症候群)と呼ぶ。
- イギリスにおいて新型コロナウイルス感染症に罹患して入院し、回復して退院した47780名の患者を非感染者とマッチングさせて、退院後の死亡、入院、心血管疾患や慢性腎臓病、呼吸器疾患や糖尿病などの発症リスクを、比較検証した。
- その結果、47780名の感染者の中で、観察期間中に24.9%が再入院し、12.3%が退院後に死亡していた。つまり、新型コロナウイルス感染症で入院した患者のうち、回復して退院しても、そのうちの約8人に1人は数か月以内に死亡している。
- これを別の形で解析すると、年間患者1000人当たり、766人が再入院し、320人が死亡するということになり、対照群と比較した再入院のリスクは3.5倍、死亡のリスクは7.7倍と算出されている。
その他、興味深い結果が掲載されていますが、人間はこれまでの歴史の中で獲得した免疫の力で日常生活を維持できている(*2)のであり、見かけ上「治った」ように見えて実は完治しているわけではないのかもしれません。過去に人間が免疫を持たないウィルスである新型コロナウィルスの感染を「ただの風邪」とみなすのはあまりにも軽率でしょう。やはり感染防止が最重要課題で「マスク・手洗い・換気・対人距離」という基本を守り、注意して生活することが大切なのではなかろうか。
(*1):COVID-19罹患後症候群の疫学データ〜「北品川藤クリニック院長のブログ」
(*2):井上栄『感染症の時代』を読む(1), (2)〜「電網郊外散歩道」2020年5月
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます