まず、昨日の記事で会社名が誤っておりました。正しくは「日新」製薬株式会社でした。せっかく我らが山響のスポンサーになっていただき、しかも昨年と今年と連続して夫婦で無料招待いただいたのに、まことに申し訳ないことです。でも、これで日新製薬の社名はしっかりとインプットされましたです(^o^;)>poripori
ほぼ満員の天童市民文化会館。開場時刻の18時よりも20~30分ほど遅れて到着したのでしたが、駐車場は空きが少なくなり、会場内の席もしだいに埋まりつつありました。急いで席を探し、後方に空席を見つけて一安心。いつもの山響の定期演奏会とは客層が違い、少々雰囲気が異なります。むしろ、もっと親しみやすく、アットホームな方向性と言ってよいのでは。座席の案内をしてくれている制服のお嬢さんたちは、日新製薬の社員さんでしょうか。お金を出すだけではなくて、こういうサービスはお年寄りには特にありがたいところです。
ステージには、最初に山響の西濱事務局長が登場し、今回の演奏会の趣旨を説明します。そして日新製薬の社長さんをご紹介。社長さんの挨拶では、会社の状況は晴れの時も曇りの時もあるけれど、曇りまでは地域貢献として続けていきたいとのことで、地域在住の音楽愛好家としては、まことにありがたい限りです。
挨拶に続き、楽員が登場します。ホール自体がいつもの山形テルサよりも大きいので自席からステージまでの距離が意外にあり、あまりよく確認できなかったのですが、楽器配置は正面左から第1ヴァイオリン(8)、第2ヴァイオリン(8)、チェロ(5)、ヴィオラ(5)、右端にコントラバス(3)という弦楽5部に、正面奥にフルート(2)、オーボエ(2)、その奥にクラリネット(2)、ファゴット(2)の木管セクションが座ります。さらにその奥には、ホルン(4)、トランペット(2)、トロンボーン(3:うち1はバストロンボーン)、チューバ(1)の金管部隊が位置します。左後方にトライアングルやバスドラムなどのパーカッション、その右奥にハープ、正面左側奥にティンパニ、という布陣です。
本日のプログラムは、「名作映画が甦る~シネマ・イン・クラシック~」と題して、前半は映画に使われた名曲シリーズです。
「名作映画が甦る ~シネマ・イン・クラシック~」
・スッペ/喜歌劇「軽騎兵」序曲(影武者)
・チャイコフスキー/バレエ「白鳥の湖」より情景(007シリーズ)
・ヴォーン・ウィリアムス/グリーンスリーヴスの主題による幻想曲
(男はつらいよシリーズ)
・ヨハン・シュトラウスⅡ世/アンネンポルカ(キューポラのある街)
・ベートーヴェン/交響曲第6番 ヘ長調「田園」作品68 第1楽章(セロ弾きのゴーシュ)
「全世界で愛される情熱のカルメン」
・ビゼー/歌劇「カルメン」第1組曲・第2組曲 他
この中で、ヴォーン・ウィリアムズ「グリーンスリーヴスの主題による幻想曲」については、意外なことに映画「男はつらいよ」シリーズの中で使われたのだそうな。西濱事務局長が「では寅さんのテーマを」と紹介したら、舞台袖からクラリネットの川上さんが登場して、おなじみ「寅さん」のテーマを吹いてくれたので、聴衆の皆さんも大喜び(^o^)/
こうしたユーモアと工夫は、楽しいものです。
アニメ「おもひでぽろぽろ」で使われたブラームスの「ハンガリー舞曲第5番」。演奏の後、思わずせつない気持ちにさせるこの曲の出だしを、二人の小学生の女の子が「指揮者に挑戦」しました。かわいいですね~。たぶん、学校で山響のスクールコンサート等で同級生が振っていたのを見て、自分も、と考えていたのかもしれません。
ベートーヴェンの交響曲第6番「田園」の第1楽章で前半が終わり、15分の休憩の後に、後半は「全世界で愛される情熱のカルメン」と題するプログラムです。
ビゼーの歌劇「カルメン」から、第1組曲と第2組曲を続けて聴きました。「夜想曲」での犬伏さんのヴァイオリンソロも堪能しましたし、井上さんの輝かしいトランペットの響きも楽しみました。何よりも、指揮の渡邊さんの、緻密な、どちらかといえばスタティックな指揮ぶりの印象に似て、堂々としたフルメンバーの山響の音に満足しました。
アンコールは、ブラームスの「ハンガリー舞曲」第1番。来年もあるといいね、また来たいね、と語り合いながら、妻と帰途につきました。ほんとに楽しい演奏会でした。