電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

ムソルグスキー「展覧会の絵」を聴く〜オーケストラ版とピアノ版ほか

2025年01月16日 06時00分36秒 | クラシック音楽
このところ、お天気が悪い日が続きますので、室内ウォーキング等の軽運動で体力の維持を図っております。ただし野外での散歩とは異なり、同じところをぐるぐると歩き回るだけですので、飽きない工夫も必要です。いつもは畑で音楽を聴くために使っているラジオ型のMP3プレイヤーを廊下に持ち出し、音楽を聴きながら Let's walking! たまたま流れたのがムソルグスキーの「展覧会の絵」(*1)で、一段落ついた後で簡易なデスクトップ PC-audio であらためて聴き直しました。もともとの曲はピアノ版だったのかな。それをラヴェルが管弦楽に編曲して有名になったもののようです。ではまずラヴェル編曲のオーケストラ版、ジョージ・セル指揮クリーヴランド管による見事な演奏から。

Mussorgsky: Pictures at an Exhibition, Szell & ClevelandO (1963) ムソルグスキー 展覧会の絵 セル

続いてもともとのピアノ版。実は演奏が始まる前に聴衆の誰かの携帯電話が鳴ってしまい、ピアニストが苦笑するけれど、客席からもう一度、こんどは応援の拍手が起こり、気を取り直して演奏を始めるという珍しい場面が収められています。演奏はユリアンナ・アヴデーエワ(*2)によるダイナミックで力強く幻想的なもの。終わりにアンコールとしてチャイコフスキーの「瞑想」Op.72-5 が演奏されます。
Yulianna Avdeeva – Mussorgsky: Pictures at an Exhibition

こんどは山下和仁が自分で編曲したギター・ソロで。
Pictures at an Exhibition (Modest Mussorgsky) Kazuhito Yamashita [Guitar] 展覧会の絵(ムソルグスキー)山下和仁 [ギター]

音色の多彩さと音響的迫力から言えばラヴェルが編曲したオーケストラ版の魅力が圧倒的ですが、ピアノ版も求心的で幻想的な魅力があります。ギター版というのも、ギター1本でどこまでできるかを追求したような本格的な編曲によるすごい演奏で、クラシック・ギターの魅力を聴かせてくれるものです。ムソルグスキーの「展覧会の絵」、ほんとに魅力的ないい曲です。


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2025年初の万年筆インク補充

2025年01月15日 06時00分17秒 | 手帳文具書斎
2025年になって初めて万年筆のインク補充をしました。パイロットのカスタム・グランディの中字(M)です。インクは同社のブルーブラック。昨年2024年はこのペンとインクの組み合わせが一番補充回数が多くなりました。備忘録に使っているツバメノート以外ではインクが裏抜けしてダメなくせに、なぜか補充回数が多くなります。これは、インクの裏抜けの心配のないツバメノートではどんどん書き込むことができることから、読んだ本の抜書など筆記量が多くなるということと、中字でインクフローが潤沢なためにインク消費量が多い傾向があるということでしょう。2024年の実績で次に多いのがプラチナの#3776ブルゴーニュの細字(F)とパイロットのLIGHTIVEの中字(M)、その次がプラチナ社の PROCYONの中字(M) です。いずれもプラチナ社の古典ブルーブラック(BB)インクを入れており、手帳ダイアリーに記入するのに使う他、会議等で配布された資料にも書き込むなど、滲まない、裏抜けしないという同インクの特性から実績が分散する結果になっています。
いずれも黒・赤・青が基本になっている Jetstream 等の油性ボールペンにはないブルーブラックというインク色が共通点です。私の場合、黒々とした黒インクの筆跡もいいものですが、落ち着いたブルーブラックの筆跡は長期間の使用にも飽きが来ないと感じます。これに加えて TWSBI ダイヤモンド580ALラヴァーの中字(M)、インクはモンブランのロイヤルブルーです。いろいろ浮気したりしますが、長く使っていると結局はそんなところに集約されるようです。さて、今年はどんな結果になるでしょうか。

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マフラー

2025年01月14日 06時00分09秒 | 料理住居衣服
娘の嫁ぎ先のお母さんが、手編みのマフラーを送ってくれました。私と妻と、ペアの色違いで、首に巻いた時に片方の中ほどに穴があいていて、そこにもう片方を差し込んで使うタイプです。あまり長くなく、また軽くて使いやすいです。マフラーをしていると首まわりが暖かく、屋外はもちろん、屋内でも部屋が暖まるまでは手放せません。英語では首に巻くものはみな「スカーフ」で、マフラーというのは車の消音器のことだそうですが、なに、英語的に正確に話さなければいけない場面はもうないでしょうから、頑固にマフラーで通しましょう(^o^)/

そういえば、私が小さい頃、昭和の老人たちは「首巻き」と称して毛織のマフラーを首に巻いていたものでした。暖房が今のように充分でなかった当時、火鉢だけでは寒かったでしょうし、着膨れて首巻きをして、極寒の季節を乗り切ろうとしていたのでしょう。全館暖房、床暖房の家は別として、昭和の住宅は断熱性能は今一つです。マイナスの気温の時には、今でも明け方の室内温度は10度以下になります。最低気温がマイナス10度などという場合には、未明の室内の温度がようやくプラスということもあります。タイマー点火できる温風ヒーターや寒冷地用エアコンのありがたみを感じます。

マフラーの話に戻ると、私が使ったことがあるマフラーも時代の流行がありました。
  • 1970年代 首に巻くと両端が地面に届きそうなくらい長いタイプが流行りました。若者のかっこよさ重視です。
  • 1980〜90年代 結婚式などにおよばれするときは、襟巻きをコートの中に入れるオーソドックスなタイプを使っていました。カシミヤなので虫に食われないように保管に気を使いました。
  • 2000年代 妻が編んでくれた、あまり長くない手頃な長さに首に巻きつけるタイプを愛用しました。
  • 今回 片方の端を他方の穴に通すタイプ。軽くてずり落ちないのと肩が凝らないのがいい。

マフラーを首に巻いて生活してもおかしくない年代になったのだなあと苦笑。そういえば、昭和30年代の昔、あのジイさんたちはみな60代。70代はきわめて珍しく、80代はもっと希少価値だったような気がします。うーむ、私もエリマキトカゲならぬ襟巻きをしたシーラカンスの仲間に入りつつあるのかもしれない(^o^)/

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鼻づまりで眠れない〜日中にうたた寝で風邪気味の悪循環

2025年01月13日 06時00分16秒 | 健康
このところ、鼻づまりで鼻呼吸が妨げられるため、夜に口がカラカラになって目がさめてしまいます。呼吸をしないわけにはいかないので、口呼吸になっているのでしょう。マスクをして口に少し水を含んで寝ようとしますが、なかなか眠れない。睡眠不足になって日中にデスクでうたた寝をしてしまい、今度は風邪ぎみです。熱はないのでインフルエンザではなさそうですが、なんとも悪循環だなあ。風邪が悪化しないようにうがいをして暖かくしていますが、今の季節、雪が降れば問答無用で除雪もしなければいけないので、雪降りが一休みしてくれるのはたいへんありがたいです。

昨年の暮れに耳鼻咽喉科で薬をもらっていて助かりました。ジェネリック医薬品の供給は相変わらず混乱しているようで、今回はカルボシステイン錠に代わりムコダイン錠をもらってきました。服薬により、30分〜1時間後には鼻づまりがだいぶ楽になります。過去記事で当時の状況と回復の目安がわかりますので、先行きが不安な気持ちも少し楽になります。とにかくアレルギー性副鼻腔炎でハウスダストが原因とわかっていますから、窓を開けて空気を入れ替え、せっせと掃除をするに限ります。花粉症のみなさんとは逆に、春になればてきめんに良くなるのですから現金なものです。風邪を引かないよう、悪化させないように気をつけて、なんとかこの冬を乗り切りたいものです。


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Vivaldiブラウザをしばらく使ってみて〜トラブル対応と現在

2025年01月12日 06時00分38秒 | コンピュータ
私のメインPC は Ubuntu Linux 上で動いており、ブラウザは標準の Firefox から Chromium (Chrome のオープンソース版) に変更してだいぶ経ちます。少し前、昨年11月に Vivaldi というブラウザを試してみて、鬱陶しい広告を除去する機能にメリットがあるのと、Chromium で使えている LINE や Twitter 拡張機能なども使えることから、もっぱら Vivaldi でブログ記事作成と更新を行っていました。

広告の削減を目指す機能は論議を呼んでいるようで、一時、「小説家になろう」のWEB版『本好きの下剋上』の画面が表示が崩れる事態が発生しました(上の画像)。ところが、いつの間にか事態は沈静化し、きちんと表示されるようになりました。
また、1月2日のサイバー攻撃への対応以来、Vivaldi では「いいね」等のボタンが表示されず、動作もしないという事態が発生していました。

Chromium では OK ですが、Firefox でも Vivaldi と同様で、サードパーティからのクッキーも許可する設定に変更してみたり、いろいろ試してみましたがだめでした。とうとう goo ブログ事務局に現状を報告、考えられる設定の変更があれば教えてほしいと連絡しました。そうしたら、なにか対応してくれたようで、数日して Vivaldi でも Firefox でも「いいね」等のボタンや数値が表示され、動作するようになりました。そうか、当方のブラウザ設定の問題ではなく、サーバー側の事情の可能性もあったのだなと感じましたが、なにはともあれ使えるようになって良かった良かった(^o^)/

きちんと動作するようになり、改めて Vivaldi ブラウザを見直してみると、多機能であるがゆえに今回のようなトラブルへの対応に難点はあるものの、Chromium で使えているメリットはほぼ満たした上で、行儀の悪い広告が減るというのは長所と感じます。特に、goo ブログの管理画面で出てくるアンケートと称する雑音を排除できるのはありがたい。今から記事を書いて更新をしようと思っているのに、アンケートと称して別のことに意識を向けさせられるのは不本意です。Chromium に拡張機能で AdBlock 等を導入するという方法もあるのでしょうが、手っ取り早く Vivaldi ブラウザを使うことでこうした不満を解消できるのであれば、意味があります。それに、新しいツールを使ってみるのはなんだか好奇心が騒ぎます(^o^)/

ということで、再び Vivaldi を使用中です。


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あたり一面が真っ白になった

2025年01月11日 06時00分28秒 | 季節と行事
当地は雪国としてはごく雪が少ない地域ですが、さすがに今回の寒波では一晩であたり一面が真っ白になりました。朝から早起きして除雪車を動かし、自宅と自宅前の生活道路のグリーンベルト部分を除雪。小学生が集団登校する前に完了して「おはよう!」と声をかけました。その後、悪天候の中を来てくれる某スーパーの移動販売車が止まる場所も除雪してスペースを確保し、ご近所の老人たちが買い物できるようにしました。朝食の後で一服してから地域行事のためにでかけた先では、除雪された駐車場にもう雪が積もっていて、タイヤの後を付けながら車を駐車しました。車で集まった皆さんは、このくらいの雪では驚かない。問題は老人、病人、障碍をかかえた人たちです。少しずつ地域の力を出し合って、生活上の自立を阻む条件が少しでも緩和できるようにしたいところです。

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藤沢周平『風の果て』(上下)を18年ぶりに再読する

2025年01月10日 06時00分25秒 | -藤沢周平
録画DVDでNHK木曜時代劇「風の果て」を観た後、どうしても原作を読みたくなって、文春文庫の上下巻を手に取りました。二日間かけて読了し、あらためて藤沢周平の代表作の一つと実感しました。そういえば、これまで本作品を何回読んでいるのだろう? 読書記録を調べてみると、どうやら次のようになるようです。
$ awk '$2~/風の果て/{print}' memo-utf.txt
2025/01/08 藤沢周平『風の果て(下)』再読了 文春文庫で藤沢周平著『風の果て』下巻を再読了した。NHK木曜時代劇の第8回は原作にはなく脚本家の創作であることは、野瀬市之丞との果たし合いの後に類がやってくる場面に明らか。そんな場面は原作にはない。脚本家は孤独な市之丞に肩入れして女性を配したかったのだろうが、通俗だった。
2025/01/07 藤沢周平『風の果て(上)』再読了 NHK木曜時代劇のDVDを観て原作を読みたくなり、文春文庫の藤沢周平著『風の果て』上巻を再読了した。テレビの脚本は原作よりだいぶ劣ると痛感。
2007/04/09 藤沢周平『風の果て』下巻の記事を投稿 藤沢周平『風の果て』下巻の記事をブログに投稿した。
2007/04/08 藤沢周平『風の果て』下巻を再読了 文春文庫で、藤沢周平著『風の果て』下巻を再読了した。併せて、上巻の記事をブログに投稿した。
2007/04/07 藤沢周平『風の果て』上巻を再読了 文春文庫で、藤沢周平著『風の果て』上巻を再読了した。
2004/04/29 藤沢周平『風の果て(下)』再読了 文春文庫で、藤沢周平著『風の果て(下)』を再び読了した。
2004/04/28 藤沢周平『風の果て(上)』再読了 文春文庫で、藤沢周平著『風の果て(上)』を再び読了した。
2004/02/26 藤沢周平『風の果て(上)』読了 文春文庫で、藤沢周平著『風の果て(上)』を読了した。
2004/02/26 藤沢周平『風の果て(下)』読了 文春文庫で、藤沢周平著『風の果て(下)』を読了した。充実した好ましい物語性を持った作品だが、『三屋清左衛門残日録』などと比較すると、回想の部分と現在の部分が入り組みすぎ、ややわかりにくい。
2003/12/09 藤沢周平『風の果て(下)』読了 文春文庫で、藤沢周平著『風の果て(下)』を読了した。『蝉しぐれ』『三屋清左衛門残日録』『用心棒日月抄』などと並ぶ良い作品だと思う。
2003/12/08 藤沢周平『風の果て(上)』読了 文春文庫で、藤沢周平著『風の果て(上)』を読了した。
なるほど、2003年、2004年2月、同4月、2007年、そして2025年の計5回、18年ぶりの読了ということになります。当初は主として上村隼太の成長を主題とした物語としてとらえ、山本周五郎『ながい坂』との構造的類似性(*1)などを感じていました。しかし、主人公をはじめ若者たちが成長する様々な人生を縦糸に描きながら、現在という断面には桑山孫左衛門と野瀬市之丞の果たし合いにまつわるミステリーの要素を加えて織り上げた良質な長編作だと感じます。過去を丹念に描く中で章の冒頭には現在が語られる物語の構造は、『ながい坂』にはない工夫でしょう。この作品が、中高年の読書好きを魅了する理由は、そのあたりにも理由がありそうな気がします。

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録画DVDでNHK木曜時代劇「風の果て」を観る

2025年01月09日 06時00分21秒 | -藤沢周平
正月の行事も終わり、静かな生活に戻りました。妻が「つまらん、つまらん」とボヤきますので、昔の録画DVDの中から、NHK木曜時代劇「風の果て」(*1)を一緒に観ました。
第1回 分かれ道
第2回 太蔵が原
第3回 春雷
第4回 出世
第5回 政変
第6回 最後の敵
第7回 果し状
第8回 尚、足るを知らず
三日前に第1回と第2回を、一昨日に第3回から第5回を、そして昨日は第6回から最終回となる第8回を観ました。原作は藤沢周平、脚本は竹山洋、2007年10月から12月にかけて放送されています。父がまだ存命で母もまだ元気、私はちょうど2回目の単身赴任の頃。妻は初めて観るといいますので、おそらくはまだ小・中学生の子供たちの世話で手一杯で、一緒に観るゆとりはなかったのかもしれません。私がDVDレコーダーに録画予約しておき、週末に帰宅してはそれを楽しみに観たのだろうと思います。今回、初めて観たという妻はこのドラマに夢中になり、すっかりハマっているようです。
でもねえ、この脚本は妻の性格がかなり改変されていて、原作とはだいぶ違うんだよ、などと意地悪なことは言いません。また、第8回はかなりの部分が原作にはない回で、おそらく制作上の都合を踏まえて脚本家が原作に対する自分の解釈を視聴者に披瀝したかったために追加したのでしょう。例えば野瀬市之丞との果たし合いの後にかつて一蔵の妻だった類が登場しますが、これなどは全く原作にはありません。市之丞は全く孤独と絶望のままに死んでいくのです。ただ一つ、救いは昔の友との勝負だったということだけ。一蔵の死と市之丞の歪んだ人生の原因となった類が、ここで思わせぶりに登場するなど、新たに付け加えられたシーンがどうも余計なことに感じられてしまうのは、原作の持つ余韻というか、読者の想像を許す余白の部分を削ってしまうからだと思います。ただ、連続時代劇というドラマ制作枠が残ったのはこれらの番組のお茶の間人気によるところが大きかったからかもしれず、その意味では「許せない!」などと騒ぎたてるほどのことではないだろうなあ。
むしろ、あの頃に録画しそこねた部分をちゃんと観てみたいものです。例えば市蔵が討たれる場面や太蔵が原の無理な開墾が失敗する場面などです。おそらくはNHKの正規DVDが完全な形で出ているはず。探してみましょう。


■『風の果て』関連記事リンク

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通勤がなくなった後のデミオ・ディーゼルの燃費は

2025年01月08日 06時00分29秒 | 散歩外出ドライブ
2023年3月に非常勤の勤務もやめて完全にリタイアしたため、通勤がなくなりました。4月からは専業農家の1人としてサクランボや桃などを育てながら地域の役割を果たす生活に変わりました。そのため、車で移動するには軽トラックを用いることが多くなり、乗用車マツダ・デミオXDクリーンディーゼルに乗るのは山形交響楽団や山形弦楽四重奏団等の定期演奏会を聴きに行くとか、山形市に買い物に出かけるとか、あるいは近隣市町の親戚を訪ねるときなどに限られるようになり、毎日の通勤に使って年間15,000kmも走っていた頃とはまるで様子が変わってしまいました。

この結果はいわゆる燃費に現れており、給油記録によれば満タン法で測った燃料消費率の値は通年で 20km/L を切っています。これは、それまでの主として郊外ドライブを中心とする走行パターンから、主としてちょい乗りを中心とするパターンに変化したことによるもので、「淡々と走り続ける」というディーゼル車本来の望ましい走り方とは言えません。とは言いながらガソリン車のちょい乗り主体の燃費と比べれば格段の経済性で、隔月あるいは3ヶ月に1度、給油時に5,000円から6,000円を払えばすみます。1ヶ月あたりに直せば2,000円〜2,500円程度の負担で乗れるのは、今どき実にありがたいことです。購入して10年が経過しましたが、乗ってみるとまだまだ快調です。カセットテープやCDカーステレオの時代とは異なり、USBメモリで再生する音楽も故障知らずで、もう少し大丈夫みたい。マツダ・デミオXD、雪道の通勤を想定して発熱の少ないLEDでなく発熱により雪が付着しにくいハロゲン・ヘッドランプを選んだのも正解でした。こうなると主食費よりも高額な、年々高くなる自動車保険の負担がアホらしいですが、さてどこまで長く乗れるか、妻のお気に入りのモコと競争です。いや、日本経済にはあまり貢献しない話かもしれませんが(^o^)/

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年末年始には筆ペンが活躍した

2025年01月07日 06時00分45秒 | 手帳文具書斎
年末年始には、筆ペンがなにかと活躍します。ご近所の寺参りやお年玉など、あらたまって筆ペンで書く場面が出てくるからです。私の場合、ずっと使っているのがぺんてるの携帯用の筆ペン「GFKP」。普通の筆ペンと違ってポケットに挿しやすい万年筆型で、インクカートリッジを交換するのも楽ちんです。今回は、たまたまインクカートリッジを交換する時期にあたりましたので、写真を撮ってみました。まず、顔料インクが空っぽになったカートリッジ。

穂先はまとまりがよく、ばらけません。

顔料インクですので、墨汁と筆で書いたような印象です。
筆字としてはあまり上手でないのはご勘弁下さい(^o^;)>poripori
こうした用途以外にも、気分で百人一首などを書いて季節感を味わってみることもあります。携帯型筆ペン、購入したのは2014年(*1)でした。以後、インクカートリッジを追加購入(*2)してずっと使い続けていますが、意外に便利です。

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昨年の読書の記録より

2025年01月06日 06時00分18秒 | ブログ運営

本当は2024年の記録と回想は当該年の暮に行うのが良いのでしょうが、記事ネタに困らなかったせいか、もれてしまいましたので、新年の今頃になってから整理をしてみます。

読書記録は、1989年からバイブルサイズのシステム手帳に記録しておりましたが、最近はシステム手帳の重さが無視できなくなり、リフィルだけをLIHIT LAB. の Aqua Drops という小型のファイルに移し、読書記録ノートとして継続しております。これはあくまでも年月日と著者名・書名と刊行社名を記録するもので、内容の覚え書きはA5判の備忘録ノートに書き留めるか、数行程度の簡単なものはテキストファイル備忘録に書き込んでもいます。1件1論理行で記入し、データ構造は3つのフィールドからなり、フィールドの区切りは半角スペースとして、こんなふうです。

例:YYYY/MM/DD タイトル 内容〜(Enter)
2024/10/10 ベートーヴェン・ハウス編『第九と日本:出会いの歴史』読了 ベートーヴェン・ハウス編『第九と日本:出会いの歴史』を読了した。徳島県の捕虜収容所での演奏会の記録を、謄写版印刷による見事なプログラムから探ったもの。

とくに印象の深いものはブログの記事にしておりますので、ブログを検索することで内容を思い出すこともあります。今回の趣旨は2024年の読書記録ですので、テキストファイル備忘録から awk スクリプトで抽出、日付順にソートしてみます。

$ awk -f book.awk memo2024.txt | sort

ちなみに、book.awk とは、第2フィールドに「読了」という語を含むレコードを探し出し、第1フィールド(日付;YYYY/MM/DD)と第2フィールド(著者名『書名』を読了、という形式)を出力し、データ数をカウントして合計を報告する、という簡単なスクリプト(*1)です。その結果は、

2024/01/17 『新版・薪ストーブ大全』読了
2024/01/19 キリーロバ・ナージャ『6カ国転校生ナージャの発見』読了
2024/02/03 宮本常一『山と日本人』読了
2024/02/09 佐藤厚志『荒地の家族』読了
2024/02/22 田原開起『百姓と仕事の民俗』読了
2024/04/17 五日市哲雄『大豆の科学』読了
2024/04/27 和田茂夫『魔法のスプレッドシート』読了
2024/05/10 宮城谷昌光『公孫龍(1)』読了
2024/05/11 宮城谷昌光『公孫龍(2)』読了
〜(中略)〜
2024/12/07 香月美夜『本好きの下剋上』短編集IIIを読了
2024/12/29 東圭一『奥州狼狩奉行始末』読了
2024/12/31 朝井まかて『先生のお庭番』読了
合計 19 冊

となりました。おおむね読後感をブログ記事にしていますが、中には割愛したものもあります。

うーむ、昔と比べてかなり読了数が減っているなあ。通勤の時間もかかっていたのに、勤め人だった昔のほうが本を読んでいるというのは何を意味するか。一つは晴耕雨読とは言いながら、やはりフルに畑仕事をすると体力的にきつくなってきており、バタンキューと寝てしまうというのがあります。もう一つはタブレットを購入後、『本好きの下剋上』以外のライトノベル(*2)も読むことがあり、えんえんと連載されているものを読んでいるといつまでも読了にならない、という理由もあります。まあ、それなりに楽しめているのだからいいとしておきましょう(^o^)/

(*1): プログラミング言語は今も有効か〜awkのパーソナルな実用性〜「電網郊外散歩道」2011年4月
(*2): 例えば日向夏『薬屋のひとりごと』、カレヤタミエ『捨てられ公爵夫人は、平穏な生活をお望みのようです』など。

 

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「中華おこわ」を作る

2025年01月05日 06時00分12秒 | 料理住居衣服

お正月、妻のリクエストで久々に「中華おこわ」を作りました。ブログ記事によれば、最初に作ったのは2020年の正月(*1)で、このときの印象がよほど良かったらしく、「あれを食べたい」とご所望(^o^)/

当方は豚もおだてりゃ木に登る部類ですので、うむ、それほど熱望されるのであれば一肌脱ぎましょうということで、「料理メモ」ノートVol.2 (*2)をひもとき、作ってみました。作り方は(*1)にあるとおりですが、前日のうちに準備しておいて炊飯器内で一晩置いて、翌朝スイッチを入れるというやり方です。この場合はとくに事前にもち米の吸水を考えなくても良いので、楽ちんです。

出来上がりは写真のとおり。ほかほかのできたての中華おこわに、あらかじめ冷凍を解いておいた秘伝豆を合わせて撮影してみました。もちろん、秘伝豆は一度茹でて冷凍しておいたものです。緑色が印象的で見た目にも味もよく、わが家のレシピでは必須のポイントです。レシピの倍量、4合も炊きましたのでしばらくはご飯の用意がいらず、中華おこわ三昧になりました。実は妻の目論見はそこにあったのかもしれません(^o^)/

(*1): 暮からお正月の料理〜「中華おこわ」と「レンコンと手羽元のスープ」〜「電網郊外散歩道」2020年1月
(*2): 日常生活の中のノート・筆記具その4〜料理メモと雑メモ用ノート〜「電網郊外散歩道」2021年10月

 

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朝井まかて『先生のお庭番』を読む

2025年01月04日 06時00分26秒 | 読書

年の瀬も押し詰まった大晦日、徳間書店から2012年に刊行された単行本で、朝井まかて著『先生のお庭番』を読みました。紅白歌合戦も見ずに、読書三昧の静かな時間です。

不遇な立場にあった園丁見習いの熊吉は、長崎・出島のシーボルト屋敷に出入りすることになり、医師シーボルト先生や活発であけっぴろげな妻お滝らの信頼を得るようになります。それは、「コマキ」と呼ばれながら観察力と熱心さに工夫を重ねる熊吉の働きぶりを評価されてのことでした。特に、生育条件に適した土壌をそれぞれに与えることができる木の枡で区切った作庭法や、日本の草木の種や苗をオランダ船に積み、海を越えてバタビアやヨーロッパに届ける試みを成功させた独自の工夫によるところが大きかったようです。

やがて、少年コマキが青年になる頃、大事件が持ち上がります。台風の直撃と思われる嵐の後にオランダ船が破損し、漂流した積み荷の中に幕府ご禁制の品物が見つかった、いわゆるシーボルト事件の始まりです。物語の前半の、少年園丁見習いが雇い主になじみ隠れていた能力を発揮していく、どちらかといえばほのぼのとした雰囲気が、後半には緊迫感を持つ展開に変わっていくところが見ものです。そして、幕府に押収されたはずの伊能図がもう一組あり、ヨーロッパに持ち出されていたという史実の裏側の事情がドラマになっています。

オランダ人を詐称していたドイツ人シーボルト先生の印象が少しずつ変わっていくところは、熊吉の内面の成長に応じたものでしょうし、日本を理解し愛したシーボルトが虫の声をうるさいと感じる限界も描かれています。このあたりは、1959年生まれという作家の年齢、年代からくる経験によるものと言えるかもしれません。

本書では、変種に愛妾お滝さんにちなみオタクサという学名が与えられたアジサイが注目され背景に大きく取り入れられていますが、もう一つ、以前にテレビで、シーボルトだったかツンベリーだったかが伝えたというヤブツバキの原木が今もドイツに残っていて、可動式の温室で守られている(*1)という話でした。それまでヨーロッパにはなかった赤い椿の花が大流行し、小デュマの『椿姫』を生み、「ラ・トラヴィアータ」というヴェルディの歌劇作品につながったことを思うと、日本との思いがけないつながりを感じます。熊吉がそうした種苗を枯らさずに運ぶ工夫を凝らす場面に、歴史の意外性と面白さを感じました。

(*1): Pillnitzer Kamelie〜ドイツ語ですがブラウザの翻訳機能で読めるのではないかと思います。

 

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正月早々gooブログ等でトラブル発生、DDoS攻撃とのこと

2025年01月03日 06時00分57秒 | コンピュータ

昨日は、正月早々、ブログに接続できないトラブルに見舞われました。当ブログだけでなく他の方々のブログでも同じようにタイムアウトしてしまいます。どうやら goo ブログ全体がトラブル発生しているらしい。たまに表示されることもありますがスタイルが崩れ、ログインできません。おそらくサーバーの一部に障害が発生したのだろうと考え、正月休みで保守スタッフも休暇に入って手薄になっているだろうし、これはしばらくかかるなと判断して、昨日はブログ巡回はお休みとしました。

当初、goo ブログを運営する会社の内部事情で、d-point を普及させようとする上層部からの圧力がかかり、一部の機能に改修を行った結果、システムに過大な負荷がかかってしまった結果かなと思いましたが、調べてみるとどうやら違うらしい。朝日新聞、産経新聞等の記事によれば、NTT ドコモのサーバー群がどこかから DDoS 攻撃を受けたことによるトラブルだそうです。DDoS 攻撃というのは、例えば複数の人が示し合わせて特定の相手の電話番号に間をおかずに繰り返し電話をかけ、相手に電話を使えなくさせるように、ウィルス等に感染させた多数のPCを踏み台にしてターゲットとなったサーバーに一斉に過大なアクセスを集中させたり、大量のデータを送りつけたりするようなものと考えればよいのでしょうか。古典的ながら、厄介な攻撃手法です。

夜になって、NTT ドコモからは復旧のアナウンスがあったようですが、goo ブログはまだ回復せず、鼻詰まりで目がさめてしまった夜中に、ようやく復旧を確認できました。一部、まだ完全とは言えないところがあるようですが、まずは使える状況になりました。まったく、やれやれです。トラブルに対応した関係者の皆様にねぎらいと感謝の言葉をおくりたいと思います。ほんとにご苦労さまでした、ありがとう!

画像は、トラブル発生時の当ブログの状況です。左側のカレンダーやカテゴリー、コメント表示や履歴などがごっそり抜け落ちています。ログインもできませんでした。こうしてみると、複数のサーバーやプロセスが協調して画面や機能を維持しているのだなとわかります。ブログのような多数のユーザーが関与するサーバーの管理は難しいものがあります。今どきのご時世で、すぐ運営スタッフを批判するような見方もあるようですが、非は攻撃者にあるという前提を忘れてはならないと思います。

 

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新年の音楽始めはハイドンの弦楽四重奏曲で

2025年01月02日 06時00分32秒 | Weblog

元日の朝方に少しだけ降った雪も日中のプラスの気温であらかた融け、元朝の寺参りの対応も済ませて穏やかな正月となりました。自宅に戻り、コーヒーを飲みながら音楽の聴き始めとなりましたが、今年はハイドンの弦楽四重奏曲を選びました。作品64の4、手元にあるのはコダーイ弦楽四重奏団の演奏です。寺の雰囲気からは一転してエステルハージ候の邸宅の雰囲気になります。

考えてみれば、田舎の専業農家で生まれ育った少年が、なんでまたクラシック音楽の、しかもよりによって地味な室内楽の曲を好んで聴くようになったのか。これは若い頃の NHK-FM 「夜の室内楽」等の影響が背景にあり、近年は変則夜間勤務の単身赴任時代から聴き始めたこのCD(*1)と、山形弦楽四重奏団定期演奏会でのハイドンの弦楽四重奏曲全曲演奏にせっせと足を運び、ハイドンの音楽の魅力にどっぷりと浸った影響が大きいでしょう。しかも元日の静かな雰囲気は、大音量のポップスやオーケストラ音楽とは合わないので、こうしたさらりとした雰囲気がよくマッチします。

YouTube でこの曲の演奏動画を見つけました。まず、フェスティーシュ四重奏団による演奏;
J. Haydn - Hob III:66 - String Quartet Op. 64 No. 4 in G major

続いてアマデウス弦楽四重奏団による演奏;
Haydn - string quartet op.64 no 4

(*1): ハイドンの音楽の魅力は、例えば ハイドンの弦楽四重奏曲「ひばり」を聴く〜「電網郊外散歩道」2005年9月 などと感じます。

 

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