大城立裕作品が芽ならば、その芽を大きくし、舞台に花を咲かせるのが演出の幸喜良秀さんですね。創造のコラボレーションの力は大きいです。たとえば船越義彰さんの作品もその芽が舞台の花になっていったのは演出の力ですね。脚本のオリジナリティーの秘密、遺伝子としての作品の原案、筋書、人間関係がうまく遺伝して系譜になっていくプロセスは興味深いですね。
今回沖縄演劇の中堅のみなさんが演じます。真喜志康忠さんたちのように戦争を体験したことのない皆さんが、どう戦後を演じるのか楽しみですね。しかし大湾三瑠さんなど、なかなかいい役者がそろっています。艶のある小嶺和佳子さんが琉球舞踊で身をたてていく女性として登場しますね。以前は兼城道子さんが演じていました。