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那覇のど真ん中の人気食堂Mを親の代から手伝い、その後引き継いできた女性のお宅で手作りのカレーと煮付けをいただいた。
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(煮付けの色合いもいい!)
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(煮付けの色合いもいい!)
およそ60年間、食堂を切り盛りしてきた敏腕の彼女は、地元のテレビや新聞にも紹介された。アメリカ世、復帰前から人気のあった黄色いカレーは評判だった。しかも那覇のど真ん中で安くて美味しいと、いつでも客足は絶えない様子だった。
たまに沖縄芝居女優の吉田妙子さんと食事をした。その度に特別な配慮をしていただいた所以が分かった。
若い頃からのお付き合いがあったエピソードは、青春時代の親との葛藤や、恋も絡んでいた。
素敵なパートナーは、背が高く渋味のある美男子。家庭を支えるため、数年東京の建築現場で働き、月50万以上の手取りがあり、それで泊の二階建て住宅の借金も早く返せたと言う。
小柄で愛らしいえっちゃんは、今食堂を手放し悠々時的、コンクリート住宅の屋上で菜園を楽しんでいる。
ご自宅に妙子さんの件でお尋ねしたら、台所に立って食事を次から次と出されたので驚いたが、遠慮なくいただいた。さすが料理のプロ、味、色合いに目をみはった。カレーは2回まではいいが3回目はね、残り物だけど、と温めて出されたのは、やはり普段作るカレーと異なり風味。
おしゃべりを楽しみながら食事した。デザートの芋もコーヒーも美味しく〜。
お母様は久米十六世系統の方で、那覇生まれ、お父様は厳しい方だったと言う。
穏やかな時間を過ごした昼間だった。語りあう、耳を澄ますに特別な時間があり過ぎることはない。