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朝の7時前後は、猫たちの朝ご飯の時間だ。以前は数匹の猫たちが集まってきた。ユウナの木のオバチャン猫もいた。最後に見たのはいつだろう。しばらく何故か公園に心が向かなかった。
時は移ろう。猫たちも時に流される。
しばらく歩いていて、ソテツの丘に来た。そう言えば春の息吹を感じさせる若葉の季節だった。すっかり忘れていた。
ソテツの丘は無惨ではなかった。新葉は綺麗に育っていた。あのクリーム色と若草色の混じった色合いが何とも言えない神々しさに見える新芽、新葉はまだ二つほど残っていた。他はソテツの寄生虫の犠牲になることなく風に揺られていた。
下草が綺麗に刈り取られている故なのか、幼虫もクロマダラソテツシジミ蝶も見えなかった。公園の管理者は、気を遣っているのだ。良かった。
さらに歩いていると一匹の愛らしい猫がいた。誰かを待っている様子だ。猫は記憶力がいい。たまさかに公園にやってくる者は、警戒の対象だ。でも持っていた缶を開けて、枯れた葉っぱの上に置いた。そこへ若い女性がやってきて、猫は追いかけた。彼女は容器を取り出し、丁寧に猫に朝ご飯の準備をした。その様子を見てさらに歩を進めた。
一人のお爺さんがゲートボール上のチリ拾いをしていた。ベンチで座ってユンタクしている二人の初老の男性に「猫少なくなっていますね」と話しかけた。「前は多かったけどね。餌やる人も〜」と応答があった。話しの中で、ホームレスの上原さんが二年前に他界した事が分かった。救急で運ばれても、公園に戻ってきた彼は、生活保護で施設に入って、そこが終の住処になったのらしい。
上原さんのロマンスもうかがった。ガンを患っていた女性がしばらく公園にやって来て、一緒に過ごした事があったという。(詳細は割愛)
さて、猫は八匹ほど目撃した。以前見かけた猫もいて、少しホッとした。
猫は確かに少なくなっているが、心優しい市民によって大事にされているのは確かだ。
那覇市は本当に猫たちを地域猫として大事にしているだろうか。市は地域猫運動が成功している世界のモデル地域から学んでほしい。
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