今年は何故か鶯がチッチッチッと庭や家の後ろのガジュマルの木の辺りで鳴いている。ひねもす鶯は我が家では鳴いてきた。
花を咲かせる花咲か爺さんのように、魔法の力で鶯をまわりで鳴かせる不思議な神人(かみんちゅ)がいた故である。ハーメルンの笛吹き男のミステリーは、比喩としては、類似する現象は、結構あるに違いない。
嘘の情報の拡散で有権者の意識、感覚を麻痺させ誘導することも可能だ。それは古来からありえた。
ヒットラーの弁舌も大多数の心を魅了したのだ。
猿やチンパンジーの研究者は、彼らを知悉するゆえの知識で人間社会を分析する。
サーカスの調教師は、獰猛な動物を手玉に取る。
そして鶯の好きな神人は、美しい歌声をひねもすエコーさせた。
山小屋は、神人が雲隠れして、寂しくなったが、しかし時に鶯たちは、やってくる。鶯の生態学がそうさせるのだろうか。
鶯がチッチッチッチッと鳴く今、何かに急かされているのだと、自覚はしている。