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 最強の一人芝居フェスティバル沖縄版プレ公演 2014、アルテ赤田ホールは面白かった!

2014-06-29 19:19:52 | 沖縄演劇

 

                  (最強の一人芝居フェスティバル: 米山真理、吉田妙子、犬養憲子)

本当は、芝居観る余裕などないはずで、隙間で動いている。論文を三つ仕上げなければならないのが現実だ。英文論稿3本。一つは注釈と参考文献を入れ、少し追記してNATIVE CHECKを受ける必要がある。あと二つは途中まで書いて仕上げてない論稿だ。一つ一つ完成稿を、7月の〆切までに、だが、-厳しい。それと並行してまとめざるを得ない論文があって、XXX枚が待っている。できる、できると自己暗示をする日々!

観た舞台については言及しておきたいので、書いておきたい。米山真理さんの一人芝居は大雨の中を駆けつけ、前半少し聞きそびれた。クロとシロ、仲良しの犬≪シロ≫になった犬の世界、自然、友達、人間との関わりが走るリズムで駆け巡る。30分、彼女は走っていた。クロの死、そして寂しさ・孤独、やがてクロの鈴の音色にいつでも寄り添っていることを認識して自然の中を走る。身体が動かないと身体がおかしっくなってしまう犬の生と死、なるほどで、すでに我が家から消えた犬の太郎を思い出した。脳裏に住み続ける太郎の姿が浮かんだ。死は死ではなく、わたしが生きている限り彼は私の中に生きている。それはその通りだ。犬の自然との共感がいい!

犬養憲子作・演出・出演『楽屋から』は、とても風刺のきいたまさに現代の沖縄を語る喜劇である。喜劇と言い切っていいのか、ブラックユーモアとまではいかないが、現在の沖縄を笑いの中でピリッと突き刺し、その通りだと同感を大いに与える一人芝居だった。語りがいい。

この作品は何度でも再演してほしい。小さな空間で演じられる。福岡出身の犬養さんはもう故郷よりも沖縄の人になってしまった感性で沖縄を語る。四つ竹を踊る。浜千鳥を踊る。大きな身体がしめやかに色艶を帯びる。何と表では琉球舞踊が披露されている舞台裏、楽屋での一人語りである。実際は大阪出身の同じ舞踊家との語りの形で語る彼女の話に引き込まれる。三番目のアメリカ人の夫が客席で見ているという舞踊家仲間の話、沖縄では外国人は皆「アメリカ‐」で他府県人は皆「ないちゃー」だというエピソードや、夫が基地で海水を真水に変える仕事をしているので、普天間県内移設も反対でオスプレイも反対だけど、表だって言えないの気持ちや、辺野古も高江も反対さーね。普天間丸ごとテーマパークにした方がいいのビジョンの話はただの夢物語ではなく実際そんな沖縄ができたらいいなーと思えた。いっしょに夢をみて笑っていた。沖縄全体をディズニーランドにする案はいいね。沖縄の人皆が、ゲストをおもてなしするそのことばのやりとり、ハイサイ、ハイタイ、まぁからいめんせーびが、名古屋、やいびーんなーと。ギャラは思いやり予算からもらえる仕組みで、台風もイベントの中に取り組むなど、んんん、発想が最高だった。テーマパークには基地はいらないのである。今ある米軍基地は当たり前の物ではなく全て元のところに戻ってもらって、全く基地のなりディズニーランド、名称は夢の島ランドとか、夢ぬ島ランドなどがいいかな?ディズニーは芝居ネタはいいが、実際は夢ぬ島がいいね。とぼけてとつとつとしかしはっきりと語る犬養さんの演技は、語りは琉球舞踊はいいね。カジノはダメです。その理由も明快だ。中毒になるのである。夜昼境目のない沖縄の男たちはカジノができたらそこに入り浸って戻ってこない、のパンチだ!拍手。

平和を真に愛するならば、ことばに嘘がなければ、すべての米軍基地はアメリカ本国に引き取ってもらって、もちろん辺野古移設も高江のヘリパッド建設もいらないのが自然体の発想である。その自然な発想がそこなわれてきたのが、戦後70年の沖縄戦後の紆余曲折である。闘いの歴史!

戦争で多くの住民が犠牲になった。そして戦後戦争は終わってはいない。醜い基地が存在し続ける。それは無条件に浄化して返却すべきなのが理である。それができないのがおかしい。仲井真知事は歪んだ醜い老人の顔をメディアに露出し続ける。見たくない顔だ。基地を撤去して島を丸ごと夢の島にする運動を推し進めよう。島丸ごとテーマパークである!観光地を目指すなら醜いフェンスもオスプレイも軍用機も戦車もあらゆる人殺しに連なる物はいらない。自然な答えだ。

犬養さんの「楽屋から」は未来の沖縄へのエールになった。辺野古埋め立てだめです。高江ヘリパッド建設だめです。オスプレイ、だめです。普天間は自国にお引き取りください。沖縄はテーマパーク路線に走ります。平和なテーマパーク、夢ぬ島ビジョンです!なるほど!フィクションで、なんでもありの舞台は紺絣の浜千鳥の「うしんち」姿が素敵だった!

 

吉田妙子さんの「おろせない荷物」も淡々として孫に語る戦時中のオバーの体験が自然体で進んだ。歌が三曲披露され、照明効果もなかなか見せた。孫の明日香と同じ小学6年の頃の戦場の体験は一つの真実なんだ。軍馬のために一般住民を追い出した将校たち、夜踏みつけた死体のお腹、集団で、ひたすら先頭についっていった群衆、村を目指して戻っていった心境。死ぬなら村でー。隊列についていった父の死、遺骨は見つからない。石三個が遺骨替わりになった。昼間は隠れて、夜に移動した住民たち。戦場の残酷さを生き延びた者の一つの証言が淡々とした語りで聞かせた。吉田さんという女優の表現の豊かさがある。彼女の実際の体験を形にしたいと以前から考えている。実行しなければー。

(妙子さんに誘われて観劇しました。一人芝居はすでに何回か場数を踏んでいる女優の力量はいいですね!)


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