志情(しなさき)の海へ

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『豊かな海づくり大会』に参加した両陛下を歓迎する催しに『ジュリ馬』が登場した夕べ!

2012-11-18 21:54:51 | 政治の潮流

「まもろうよ きせきの ほしの あおいうみ」をテーマに第32回全国豊かな海づくり大会が17日、18日糸満市で開幕した。県内で初の開催とのこと、17日は天皇来沖に反対する集団が国際通りをデモ行進し、今日は歓迎提灯パレードが午後5時過ぎから国際通りで行われ、かつ、奥武山公園のハーバーヴューホテルから見渡せる公園の河口入り口スポットでは、提灯・日の丸の小旗、空手、ジュリ馬のユイユイ、ハーリー船一艘、そして6地域の旗頭が参加した歓迎の祝祭(パフォーマンス)がなされた。「天皇陛下バンザイ」の叫びの中で、空手の演舞がなされジュリ馬のユイユイが始まった。白馬を腰につけたリーダーが一人、18人の紅型姿の女性たちは赤馬で軽快に踊った。

撮影は映画監督がになっていた。全国にジュリ馬、空手、旗頭、ハーリー船の広報ができると意気込んでいたコーディネーターは知人で、仏教系大学を卒業しているせいか、『本質的に保守で天皇崇拝者』である。旗頭でもその協会のブレインで中軸の泰山さんは協力していない。知人と那覇市議会議員、沖縄芝居歌劇保持者の方など、辻新思会の関係者などなど、具志川御殿の末裔の方が司会である。

午後7時45分ホテルの最上級のスイートの部屋に灯りがついて、そこに向かって参加者が15分も手を降る。旗頭のガーエーが勇ましく続く、熱気溢れる15分である。ホテルの明かりが消えた後もガーエーが続く。熱気が続く。身近ではなく、漫湖公園を見下ろすホテルの最上階から応答する両陛下を歓迎するために企画されたプログラムである。

仕掛け人の意図は成功したのである。多良間島で会ったことのある写真家、そして映画監督がそこにいる。広報が大きな目的である。両陛下がホテル最上階から一瞥された、ではない。15分間、応答してご覧になった催しがそこにあったのである。

(白馬と赤馬のジュリ馬行列)

しかし参加者は400人弱で、大勢の沖縄の住民が歓迎したわけではない。熱狂的な一部の集団と、戦争の犧牲を忘れまいと、天皇制そのものにも問題提起をし、恣意(思惟・志威)的に反対の抗議運動をする人々がいる一方で、圧倒的に多くの人々は無関心の沈黙である。紙面で大きく取り上げられていても、反オスプレイや普天間基地の辺野古移設反対の県民意識は強く、無意識であれ、日本のゴリ押しとその日本の精神的象徴の両陛下への距離感は否が応にもそこにあり続ける。天皇やその制度は日本のものであって、わたしたちとは無縁でしょう、と言い切る脱植民地を訴える「ムヌカチャー」もいるね。

(勇壮な旗頭のガーエー)

一方で「ムヌキーシドゥ ワガウフシュ」の琉球・沖縄の心象がある。精神の事大主義はあからさますぎる。三つの現象を見て、時代の推移、変化に驚く。しかしこの現象は以前から変わらないものなのかもしれない。このプロジェクトを意図的に成功に導いた方々の思いがどう展開していくか、その幕の降り方を見据えてみたい。

(両陛下に挨拶するために並ぶジュリ馬の面々)

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知人から電話があった。氏はご自分がコーディネートした企画の評判がいいので気分が高まっている様子だった。すべて氏のアウトラインに沿った催しだったのは確かだ。しかし表には琉球士族の扮装のY那覇市議を代表にした。司会も具志川さんに花を持たせていた。ご自分は全体の総括をしていた。元副知事の嶺井さんが会の代表ということだった。日本青年会議の方々は沖縄集会への動員をかけられて提灯日の丸参加の様子だった。しかしこの旗頭、ハーリー船、ジュリ馬、空手の歓迎は全く独自の催しである。両陛下はきりつして遠くからご覧になったとのことである。嶺井氏やY議員、具志川さん、そしてコーディネーターの知人には宮内省から直にお礼の電話があったとのことだ。氏は録画した催しのDVDや写真のCDを宮内庁に奉納するとのことだった。メディアは産経新聞の女性の姿が見えた。

ジュリ馬を意図的に歓待芸能としてもってきた知人のセンスはなるほど、と思う。長いこと女性集団によって阻害されてきた街の祭祀芸能復活の新たな枠組みを作ろうとしているである。日本の象徴、天皇皇后の目線の先に立ったジュリ馬行列の女性たちへエールを送りたいが、(卑近の例としては、天皇の目線に受け入れられたいという芸能祭祀・パフォーマンスの権威にもたれた構図があからさますぎる)その方法は一般大衆向けではなく、あくまでお二人の日本の国の象徴の方へのアピールであり歓迎の意向の芸能であり空手の演舞の催しだった。陛下は遠くから旗頭とハーリー船を視野に収めたのだという。ジュリ馬や空手は小さく見えたのだろう。

波の上神宮や護国寺とのお付き合いが深く、保守を自認する知人のコーディネートはおそらく、例えば来春戦争と表現なり表象のシンポジウムなりパブリック・フォーラムを開催したいと思うわたしとは180度かけ離れている。ブレヒトはフアシズムと闘ったドイツを代表する詩人劇作家・演出家である。「三文オペラ」でも有名だ。「肝っ玉母さん」だったか、栗原小巻の主演の舞台を見たことがある。戦争やファシズム批判が作品の中でも提示されている。沖縄でドイツのブレヒト研究の第一人者が講演という企画でどなたが来てくれるのだろう?《寝ぼけて書いていたようだ!》

 

 


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