(沖縄タイムス5月2日)
そこに書かれていることは、実際、耳にしたことだったのです!作家としての道を歩み始めた若い才能の素直な表現になーだが落ちました。
久髙島詣では、当時現代詩人会会長の以倉紘平さんやH氏賞受賞詩人一行の案内を兼ねて、上里和美さんもお誘いして、日帰りで赴いたのでした。その水先案内にお願いしたのが波照間永吉先生と、先生の息の掛かった民俗祭祀の専門家上原孝三さんや田場由美雄さんでした。オーガニックゆうき(叶子)さんはお母さんとご一緒したのですね。当時、家に戻ってきてからも、電動自転車にうまく乗れなくて何度か転んで、その度に助けてくれたのが叶子さんだったと話していたことを覚えています。よっぽど電動自転車に振り回されたのでしょう。暑い最中にたいへんだったようです。
波照間永吉先生は現代詩人会の大会で基調講演者として「おもろ」について講演に招聘されていますが、以倉紘平会長に推薦したのは1月20日に故人となった詩人でした。「人と人の縁」の不思議さがあります。
叶子さんに電話で少し長い電話をしていた現場も覚えています。本人がこのように話したよ、と語っていたのも事実です。叶子さんが素直にその時の様子を書いていることに、驚きます。なぜか電話魔だったジイジ(詩人)の姿が蘇ってくるようです。
ことばは、経験は記憶され、共有されていくのだと、そして経験した記憶がことばに結晶されていくのだという、日常のちいさな出来事が、意味をもっていくこと、そのとても平易な事柄のもつ滴のようなきらめきを感じさせてくれました。
ありがとう、さどやんさん、ありがとう、オーガニックゆうきさん!「ワイドー沖縄」です!
★絶版だった『ワイドー沖縄』と『時空の中洲で』を増刷しました。それぞれ80部から150部の在庫があります。