志情(しなさき)の海へ

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ウルトラマンの父・金城哲夫の沖縄芝居!『虎!北へ走る』12月22・23日、「国立劇場おきなわ」

2012-11-11 11:15:55 | 琉球・沖縄芸能:組踊・沖縄芝居、他

尚巴志=嘉数道彦である。いつもなぜか嘉数さんの主演=神谷武史で見たいと思う!演技の冴えが嘉数さんと神谷さんとは異なる。きらめきのようなものが違う!次回は神谷さんの尚巴志で見たい!嘉数さんの演技が悪いわけではなく、安心して見れる演技者である。しかし中村吉右衛門の味わいを誰も出せないように、神谷さんの演技の味=男の色気を誰もまねできない、のである。わたしが演出なら、幸喜先生を応援しているけれど、やはり神谷さんを主人公にですね!(嘉数さんの力量は凄いと思いつつ神谷さんが主人公の役柄で見たいという思いが起こるのはなぜだろう?ただ神谷さんには歌劇の主役を演じる時は歌唱力をつけてほしいと思う。歌三線は声の領域を鍛えてくれるのかもしれないね。真喜志康忠さんのお話では喉まで海に浸かって鍛えたというエピソードもあったようなー)

戯作者や演出家としての才能を嘉数さんは大いに発揮してほしい。すでにそれは波にのっているのかもしれないけれど、三枚目の面白さ、トントンミー的な演技もできる才能だね。女の間の者は結構面白い。「伊江島ハンドー小」では船頭主をうまく演じていた。うまいのである。でも同じ役を玉城盛義や神谷武史ではどうか、宇座仁一ではどうか、などと思う。真喜志康忠さんの船頭主は味があった。

オールマイティーな技芸を求められている組踊伝承者であり舞踊家であり歌劇や史劇役者でもある現代の沖縄芸能ルネッサンスを担う面々のたいへんさと、凄さを思う。ここまで鍛えられてきた彼らのさらなる飛躍はグルーバル&ローカルの境界にあるのかもしれない。否、ローカルでかつグローバルな芸能の深化・展開が求められているのかもしれない。その点で戯作者が育っていない。オン・ケンセンや鈴木忠志を生み出せない。伝統と現代のつなぎが要求されている。かろうじて新作組踊は弁証法の現代で、多様な伝統芸と現代演技様式や型や思想が融合した舞台の妙味である。

可能性の兆しはそこにあり続ける。おそらく伝統に更に現代のコンテキストをつなぐにしても教養のレベルの弱さが芸大卒の問題かもしれない。芸大でシェイクスピアを学べないのだからね。東西の意識の知性の感性の融合が見られない。見られてもとてもお粗末な状況もありそうだ。ブレヒトが学べない沖縄でもある。ブレヒトって誰?のレベルかもしれないね。オイディプスが誰?ではね。世界と対話ができない。教養のレベルの勝負はできないのかもしれない。自らを堀り世界認識を高めること、の必要性!

比較文化論【表象論】はどうなっているのだろう?教養レベルでの深みのあるカリキュラムがあったらいいね。


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