最近絵画展にはほとんど行ったことがなかったので、那覇市のどまんなかの古びた酒場「おもろ」の2階での展示は、なかなかひなびた畳と共に味わい深いものがありました。金城安太郎さんの挿絵のなかの美女たちにもやや似ているようで、素材に拘った我那覇さんの作品は、ほんわかとして、衣装も女性たちの佇まいも柔らかい線があたたかい気持ちにさせました。ご本人ともお話できて何よりでした。デッサンを数多くやってきたので、とくべつにオブジェなりモデルはいないとのことでした。アイディアなりテーマを決めるのに、時間がかるとのこと。一旦、対象とイメージが決まったら1週間ほどで完成するとのことでした。実際に芭蕉布を織りながら絵画創作にも取り組んでいるアーティストの、本物を志向するエネルギーは、明るく好ましかったです。
「おもろ」には車をもたず民謡を聞きにきたいものです。なかなか酒場に1人でというわけにはいかないので、一度幸子さんを誘っていっしょにそこで謡ってみたいものです。←間違いでした。そこは民謡酒場ではなく民芸酒場なんですね。食事はおいしいですよ、と我那覇さんが話していました。