闇を裂く道
吉村 昭 著
ひさびさ、骨のある本を読みました
大正時代、一人の新聞記者が熱海の街を訪れます
風光明媚な熱海と函南との間に横たわる丹那盆地
綺麗な水が湧き、緑多い盆地には
いたって平和な農村の風景が広がります。
こんど国鉄が日本の大動脈である東海道線を至便にすべく
丹那盆地の地下に函南と熱海を結ぶトンネルを掘ることを決めます
新聞記者は、その取材に訪れたのでした。
大正7年、世紀の難事業と呼ばれる丹那トンネルの工事が始まるのです
火山帯を通るトンネル工事。
事前の調査では、問題ないと言われていた工事であったが
予期せぬ出来事で工事は難航を極めます
特に頭を悩ませたのは、湧水です。
芦ノ湖の底が抜けたのでは!?と言われるくらいの湧水に
工事は遅々として進みません。
そして、複雑な火山灰層は、崩落事故を巻き起こし
尊い人命を奪います。
吉村先生は、リアルに且つ迫力ある筆致で描くのです
読んでいて苦しいが、目が離せない。
真っ暗なトンネルの中に閉じ込められた人々
迫りくる水と空腹と恐れ
恐ろしい・・・
彼らを助けることができるのか!?
手に汗にぎります
このように、数多の犠牲者を生む難工事
しかし、時間は技術の進歩を生み
技術者と労働者のプライドにより
16年もの歳月と莫大な資金を費やした難事業が完成をみるときが来るのです
あと10m・・
両側から掘り始めたトンネルがあと10mで貫通する
そしていよいよ貫通する瞬間は
感涙必至です
よかった・・
しかし、物語は終わらない
この世紀の事業は、思わぬ災厄を巻き起こすのです・・
ここから先は、読んでみてください
吉村 昭の筆は、淡々としかし力強く
読者を引き込みます
事故の場面は、本当に辛いが、
そのリアルさに
一気に引き込まれました
国の一大施策、理想を追い求めること技術の進歩
耳触りのいい言葉の裏には、とんでもない魔物が潜んでいる
そんな現実に目を向けろと言うことでしょうか
是非読んでほしい
吉村 昭 著
ひさびさ、骨のある本を読みました
大正時代、一人の新聞記者が熱海の街を訪れます
風光明媚な熱海と函南との間に横たわる丹那盆地
綺麗な水が湧き、緑多い盆地には
いたって平和な農村の風景が広がります。
こんど国鉄が日本の大動脈である東海道線を至便にすべく
丹那盆地の地下に函南と熱海を結ぶトンネルを掘ることを決めます
新聞記者は、その取材に訪れたのでした。
大正7年、世紀の難事業と呼ばれる丹那トンネルの工事が始まるのです
火山帯を通るトンネル工事。
事前の調査では、問題ないと言われていた工事であったが
予期せぬ出来事で工事は難航を極めます
特に頭を悩ませたのは、湧水です。
芦ノ湖の底が抜けたのでは!?と言われるくらいの湧水に
工事は遅々として進みません。
そして、複雑な火山灰層は、崩落事故を巻き起こし
尊い人命を奪います。
吉村先生は、リアルに且つ迫力ある筆致で描くのです
読んでいて苦しいが、目が離せない。
真っ暗なトンネルの中に閉じ込められた人々
迫りくる水と空腹と恐れ
恐ろしい・・・
彼らを助けることができるのか!?
手に汗にぎります
このように、数多の犠牲者を生む難工事
しかし、時間は技術の進歩を生み
技術者と労働者のプライドにより
16年もの歳月と莫大な資金を費やした難事業が完成をみるときが来るのです
あと10m・・
両側から掘り始めたトンネルがあと10mで貫通する
そしていよいよ貫通する瞬間は
感涙必至です
よかった・・
しかし、物語は終わらない
この世紀の事業は、思わぬ災厄を巻き起こすのです・・
ここから先は、読んでみてください
吉村 昭の筆は、淡々としかし力強く
読者を引き込みます
事故の場面は、本当に辛いが、
そのリアルさに
一気に引き込まれました
国の一大施策、理想を追い求めること技術の進歩
耳触りのいい言葉の裏には、とんでもない魔物が潜んでいる
そんな現実に目を向けろと言うことでしょうか
是非読んでほしい