ノースライト 横山秀夫
まずはWikiのあらすじから
一級建築士の青瀬稔は、吉野という夫婦から、信濃追分の土地に
「あなたが住みたい家を建ててください」との依頼を受ける。
設計した家は「Y邸」として雑誌で紹介され、青瀬の代表作となる。
引き渡しから4ヶ月後、雑誌で「Y邸」を見て現地を訪ねた人から、
人が住んでいる気配がないと聞かされた青瀬は、建築事務所所長の岡嶋とともに現地へ向かう。
鍵は空き巣に入られたのか壊されており、家は無人で、電源の入った留守番電話と、
一脚の木製椅子だけが残されていた。
電気・ガス・水道料金は口座引落できちんと支払われていた。
岡嶋は、残されていた椅子がブルーノ・タウト作のものではないかと気づく。
青瀬は、「Y邸」建築中に顔見知りになった役場職員のつてで、
吉野一家の信濃追分への転入状況を調べるが、転入した形跡はなかった。
青瀬は、何度か吉野一家と顔を合わせた際の違和感を思い出す。
さらには、吉野を追う男の存在も浮かび上がる。
Wikiから転載ここまで
追記すると
バブル時代、浮世の春を謳歌していた建築士青瀬、
バブルがはじけ妻とすれ違い、離婚し職も失う。
青瀬をひらったのが岡嶋でした
やる気を失った青瀬はなげやりに日々のルーティンをこなすのみ
一旗揚げる気が満々の岡嶋だがしかし岡嶋は青瀬の実力に嫉妬していた。
そんな中、青瀬の顧客吉野が失踪してしまう
自信作のY邸を放棄して失踪した吉野。
プライドを傷つけられた青瀬は吉野を追います。
唯一の手掛かりが、タウト作の椅子でした
吉野を追う作業は、タウトの生きざまをなぞる作業でもありました
タウトを研究する新聞記者の力を借り
吉野の過去をつかみます。
かたや岡嶋は、画家の故人藤宮春子の作品を展示する美術館の建設のコンペに
食い込むことに成功し、自分の代表作を残すべく奮闘していた。
しかし、大手事務所との競合や建設をめぐる政争に巻き込まれる
吉野の過去と設計士としての矜持とタウトの生きざまが交差していきます
そしてそれが「Y邸」として集約されていくと。。
横山秀夫といえば、「クライマーズハイ」「64」と読みましたが
クライマーズハイは、生涯5本の指に入るくらい読まされる本でした
64も相当に面白かった。
そして期待して読んだノースライト
中盤までは、作者の思惑がわからず主人公に感情移入もできないまま
進んでいき、これははずれかな?と思って読んでいきましたが、
ラスト100ページで盛り上がっていきます
そしてラストにはなんとも言えない感慨にふけることになりました。
NHKでドラマ化されているということでキャスティングを確認したら
主人公青瀬・・西島秀樹
建築事務所長、岡島・・北村一輝
失踪した吉野・・伊藤淳史
青瀬の妻・・宮沢りえ
このキャスティングけっこう気に入ってます