たのしい夢日記

京都奈良寺社巡り・思い出・読んだ本…日々のあれこれを写真と共に。

冬のある朝

2014-12-25 01:17:58 | 現実
清水寺は早朝がよい、という話を聞き、行ってみようと考えていた。


大抵の社寺は9時、せいぜい8時開門だけれど、清水寺は6時開門なので、思い切り早く行くと「清水の舞台」も独り占め、という。

東山から清水にかけてはあまりに人が多すぎ、めったに良い写真も撮れない。
何度も行っているけれど、清水寺の写真と言うものはほとんどないのだ。昔父や母が京都に遊びに来た際のもの位ではないだろうか。そのシチュエーションから考えても記念写真ばかりだ。

我が家でターキーのクリスマスディナーだった場合、その翌日は、ターキーサンドイッチを早朝に作るのが決まりである。同居人が朝早いからだ。5時起きをして2人分のサンドイッチを作るのもけっこうな手間なのだが、翌日のターキーは味が落ち着いて美味しいので…。

今年は同居人は忙しいので

「5時には出る」

という。ならば4時起き!私は仕事休みだからそうキツくもない。作ったら寝ればよいし…と思ったが、こんなに早起きできる事もめったにないから、こういう時に「早朝の清水寺」をやればいいのでは?

3時間しか寝てないけど、電車で寝られるし早く帰って昼寝でもしよう。


早朝と言うほど早くはなく結局8時頃に祇園四条駅に到着、二年坂や三年坂の良い写真も撮れるかも?と祇園を抜けて五条の清水寺まで、てくてく歩いていくことにする。まだ日が昇ったばかりなので空気が冷たい。

寒い!

雪が降ってくれれば風情もあるかも、と思ったがそれはなし。でも手も冷たい。顔も冷たい。

いつもなら「辻利」カフェの前に行列してたり、人を避けて歩くのが大変な四条通も、店が開いていないため人が極端に少ない。

祇園のお茶屋さんの並ぶ通りも人けがないが、工事、掃除の人が結構。こういう時間でないと出来ないという事だろう。







そして人が歩いていない二年坂、初めて見た!貴重なショット。




清水寺についてみると、そこそこ人は来ているが、それでも普段の5分の1という所ではないだろうか。平日でも舞台もびっしりなものだ。

東側から斜めにさす朝日が気持ちよい。


意外だったのが音羽の滝(これも初めて水を飲んだ…普段ならここも行列しているので)の水は、それほど冷たくなかったという事。冷え切っているかと思ったのだが。

面白かったのがこれ。



紫外線で柄杓を殺菌しているのだ。外国人の観光客など、飲み方をしらず直接口をつけたりしている事もあるし、なるほど、有名な寺は余裕があるらしい。



渡辺淳一の「化粧」で、主人公の一人が早朝に音羽の滝に滝行をしに行く場面がある。

まだ開門していないうちに出かけ、傍の茶屋の脇で行衣に着替えて、というのだが、南側の出口の方から入っている。つまり拝観料なしで入っているのだ!

…と思ったのだが、今でも、早朝だとはっきり言ってはいれてしまうらしい。出口にゲートなどないし、確かに逆流してもわからないな、と以前に思ったこともある。

それもそうなのだけれど、この「化粧」の場面、音羽の滝、ってこんなに整備されてはいなかったのかな?というカンジがする。今でも滝に打たれて祈願する人もいるという話も聞いたが。

ここで???  





これなら、滝行らしいけど…(去年の秋に行った洞川温泉、奈良の山奥の、山伏の修行する山の麓のお寺)





清水焼のお店で同居人にぐい呑を買い、雰囲気はいいが気取ったイノダコーヒで(ウェイターも気取ってた)あまり好みでない酸味の強いコーヒーを飲んで暖まり、帰り道につくと舞

妓さんが。落ち着いて観光客に写真を撮られていたから、「舞妓体験」ではなく本物らしい。だらりの帯の後姿がいい感じ。

さすがに10時を過ぎると人も多くなってきた。さて、そろそろ帰りましょうか。
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