たのしい夢日記

京都奈良寺社巡り・思い出・読んだ本…日々のあれこれを写真と共に。

第五番・六番札所 新長谷寺・金戒光明寺

2015-05-11 23:39:03 | 洛陽三十三所観音巡礼
O型はおおらか、あるいは大雑把と言われるけれど、どうしてどうして、細かいO型もいれば適当なA型もいる。

さて、O型の私は、洛陽三十三所の札所を、順番通り巡る事は全然考えておらず、季節と催し物などを考えて回る計画を立てていた。
一番の六角堂は、洛陽三十三所専用のご朱印帳が置いてあるという情報と、以前行きそびれて気になっていたという点で最初に行ったけれど。

最後は大物、三十三間堂か東寺?と考えていたが、ふと気づいた。

宮尾登美子作「蔵」と言う小説では、主人公の祖母が越後三十三所観音霊場巡りをするのだが、一番と二番を打って倒れてしまい、後を嫁、つまり主人公の母親が打つ、という話になっていた。

順番に歩いてたんだよね…

しかし、同僚のアメリカ人の先生、西国三十三所を巡っているが、滋賀や和歌山などの遠くの方がまだ行けていない、と言っていた。彼は順番通りには巡っていないのだ。


ま、いいよね…とりあえず全部回れば。

と言う事にしてしまい、GWラストの日に三番四番をとばして五番六番を打つことにした。黒谷のお寺を二つ。

六番の金戒光明寺の山門がGW時期の特別公開にあたっていたため。




猫がうさんくさげに迎えてくれる。




ここは丘の上に位置しているので、山門の上は見晴らしがよい。

以前「絶景かな絶景かな」の南禅寺の山門、巨大な知恩院の山門にも上がったことがあるが、それより高い所にあるのだ。なんと、京都の割と北側にあたるのに、大阪の、日本で一番高いビル、ハルカスが見えるのだ。(私の職場の隣)

残念ながらここからは No Photography. 景色いいのになぜ?


ここには面白い阿弥陀様がいらっしゃる。



「五劫思惟阿弥陀仏(ごこうしゆいあみだぶつ)」という立派な名前があるが、「アフロ地蔵」で知られている。説明の必要はないだろうこの螺髪。
阿弥陀仏が修行中に、「あらゆるものを救うにはどうすればいいか」と考えていたら、ここまで髪の毛が伸びたと言われているそうだ。

法然上人が始めたとされている由緒あるお寺の本堂に「アフロ地蔵金平糖」なんかが売っている(笑)

私が詣るのは、遣唐使吉備真備が中国から持ち帰った栴薩を刻んで作った、という吉備観音だが。





こちらは織田信長の姪で淀殿の妹、江の供養塔だそう。ちゃんと、2011年大河ドラマの主役、という看板も立っていた。歴史上の人物の中ではとても興味のある人。永井路子の小説のヒロインになってもいたが、それが面白かったのだ。
こんな所に供養塔が、それも説明書きを読むと、ライバルだった春日局が建てたと書いてあるのが驚きだった。京都って、ほんとに意外なところに面白いものがあるものだ。


アフロ地蔵様の傍をすぎ、三重塔まで上がると周りは全部お墓。

GWだというのに実に静か。メジャーどころではない場所はこういう時得をした気になる。

杜若が花盛り。






ここから5分ほど歩くと真如堂。この中に第五番札所、新長谷寺があるのだが…この真如堂は初めてではなく、2年ほど前に木槿の花を撮りに来たところ。ほかにお寺が入っていたとは知らず。







ここは秋の紅葉が有名。つまりは青紅葉も美しい。

本堂に上がって…観音霊場詣りをしているのだけど観音様、ないな…秘仏だったか?でもそれなら札所に入っていないのでは???

とりあえずご朱印所へ。

「新長谷寺、いかはった?」と書いてくれる年配の男性。

「ここ右に行ってね、屋根見えるやろ、あの駐車場の傍にお堂がありますわ。小さいお堂やけどね。行ってきて。その間に書いとくから」

あ、やっぱり本堂じゃなかったんだ…





私のお気に入り、奈良の長谷寺を信仰していた人が建てたので新長谷寺、と言うのはいいが本当に「お堂」だ。観音様は長谷寺の十一面観音を模して造られたものだそう。

とにかく、ちゃんとお詣り出来て良かった

この真如堂の方は皆、親切なのは前回きてわかっているのだが(お庭の説明を長々丁寧にしてくれた)、やはり今回も親切だった。おかげでお詣りせずにご朱印貰う、という本末転倒をせずにすんだ!

いくらO型と言っても、観音霊場詣りをして観音様に会わないというのはナシだろう。




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