こだわり米専門店スズノブ 西島 豊造(五ツ星お米マイスター)の豊かに造ろう

様々な現実を見つめらがらも、日々を前向きに考えて進んでゆくためのブログです

福島県の農家や関係者に波紋が広がっている

2011年09月17日 17時31分57秒 | Weblog
ヒマワリによる放射性セシウムの吸収能力が、予想に反して小さかったという農水省の発表について、福島県の農家や関係者に波紋を広げているそうだ。

チェルノブイリ事故で、ヒマワリに除染効果があったという情報が独り歩きしたことが一因のようなのだが、当時は、「ヒマワリは放射性セシウムの除染に効果がある」と周知の事実のようにいわれていたし、自分も「本当の事なのだろう」と信じ込んでいた。

そもそも、「ヒマワリは放射性セシウムの除染に効果がある」という情報の出所はどこだったのだろうか。
関係行政などによると「チェルノブイリ事故で、ヒマワリに除染効果があったという話が、インターネットなどを通じて広がったのではないか」と推測しているようだが・・・

農業総合センターによると、東日本大震災以前、国内には、ヒマワリが放射性セシウムを吸収するということを、関連付ける試験データはなかったそうである。
それでも、確かな裏付けがないままでも、ヒマワリの除染効果への期待が高まっていって、藁をもすがる思いで、福島県内各地で、次々と作付けが広まったという。

除染効果が小さかったという残念な結果となってしまったが、それでも「ヒマワリが、地域を明るく元気付けていた」ということは、まぎれもない事実である。

今回の結果で語るのではなく、これからもヒマワリは、復興のシンボルであってほしいと思っている。
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農地土壌除染の技術的な考え方が示された

2011年09月17日 10時07分45秒 | Weblog
農林水産省が、農地土壌の放射性物質除去技術(除染技術)の開発の取組について、これまでの研究成果をとりまとめて、地目や放射性セシウム濃度に応じた、農地土壌除染の技術的な考え方を整理した。

農林水産省が、内閣府総合科学技術会議、文部科学省、経済産業省と連携して、平成23年度科学技術戦略推進費「放射性物質による環境影響への対策基盤の確立」により、農地土壌等における放射性物質除去技術の開発に取り組んでいたことは、各マスコミでも知らされていたが、既に事故から半年がたってしまっていて、いつか、いつかと、待ちに待ったされていた、除染の技術的な考え方が、ようやく示された。

農地土壌除染技術の適用の考え方としては
・すでに耕作が行われている場合が多い、稲の作付制限対象区域設定の際の判断基準としている放射性セシウム濃度5,000 Bq/kg以下の農地については、必要に応じて反転耕などにより農作物への移行低減対策、空間線量率低減対策を講じることが適当です。

・5,000~10,000 Bq/kgの農地については、地目や土壌の条件を考慮した上で、水による土壌撹拌・除去、表土削り取り、反転耕を選択して行うことが適当です。

・10,000~25,000 Bq/kgの農地については、表土削り取りを行うことが適当です。10,000 Bq/kgを超えると、深さ30cmの反転耕による希釈で5,000 Bq/kg以下にすることが困難になります。

・25,000 Bq/kgを超える農地については、固化剤等による土埃飛散防止措置を講じた上で、5cm以上の厚さで表土の削り取りを行うことが適当です。表土を薄く削ると、廃棄土壌の放射性セシウム濃度が100,000 Bq/kgを超える可能性があります。また放射線量が高いため、固化剤による土ほこり飛散防止等、除染作業時の被曝に対する様々な安全対策を講じる必要があります。
(プレスリリースより)
詳細については、決して間違ってはいけない事なので、シッカリと農林水産省のプレスリリースで確認してほしい。
農地土壌の放射性物質除去技術(除染技術)について http://www.s.affrc.go.jp/docs/press/110914.htm

これで全てが解決するはずもないのだが、農業に関わる人たちからすると、大きな1歩となるだろう。
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朱鷺と暮らす郷のブランド化について

2011年09月17日 09時20分45秒 | Weblog
昨日、佐渡の「朱鷺と暮らす郷」のブランド化についての話し合いをした。

「朱鷺と暮らす郷」のブランド化は、県・市・農協・生産者・マスコミ・NPO・スーパー等の、各々の考え方が、なかなかまとまり切れなかったことから、ブランド化するのに最も大切な成長期を既に過ぎてしまっている。

本来なら「厳しいな」と言わなければならないのだろうが、「朱鷺」も活動してくれて、頻繁に話題を作ってくれているし、世界農業遺産(GIAHS)にも認定されたことから、まだまだブランド化出来る可能性を持ち続けている。

ならば、まだ可能性があるうちに、明確な品質区分や基準作りをしていかなければならないし、佐渡まで、消費者が積極的に通い続けるシステムも作らなければならない。
さらに、佐渡ならではの、古くからある郷土料理見直しと復活、その上で、新しい郷土料理やお土産の開発などもしていかなければならないし、それに伴う品種なども作り上げなければならない。

他県のブランド化とは違い、色々な業種も絡み合って参加しているため、スマートに最短でのブランド化は出来ないのだが、だからと言って、モタモタとしている時間は、既に「朱鷺と暮らす郷」には残されていない。
全てにおいて、急ぐ必要性がある。

(GIAHS:世界農業遺産)とは
 FAO(国連食糧農業機関)が提唱している「Globally Important Agricultural Heritage Systems」の略称で、後世に残すべき生物多様性を保全している農業上の土地利用方式や景観について、FAOが認定するものです。
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農業を甘く見ているからだ

2011年09月17日 08時47分19秒 | Weblog
日本農業新聞のe農ネットを見ていたら、「宮崎県で昨年発生した口蹄(こうてい)疫で家畜を殺処分した農家のうち、経営中止を検討している農家は27%、見極め中は5%おり、経営を再開または再開を見込む農家は7割を割っていることが、県が16日までにまとめた意向調査(8月末現在)で分かった。
経営を再開する農家は県が当初見込んでいた8割に達しない可能性がでてきた。(原文のまま)」という記事があった。

たぶん、昨年大問題となった、口蹄(こうてい)疫の事を覚えていた人は、ほとんどいないだろうと思う。

農業は継続し続けていくという、当然のルールがある。
しかし、こういうトラブルが一度起きてしまうと、個々の生産者レベルでの復活は、資金的にも年齢的にも、かなり厳しくなってしまう。
その1つの結果が、「経営中止を検討している農家は27%、見極め中は5%」という、数字となってあらわれるのだ。

宮崎県では「8割」を見込んでいたというのだから、その考え方の甘さに、ホトホトあきれ返ってしまう。
自分からすれば、「7割」もの生産者が再開してくれるというのなら、宮崎県としても西日本としても、さらに全国の消費者としても、心から喜んであげて、応援してあげるべきだろう。

今、福島県では、半分以上の生産者が、廃業を考え始めている。
「福島の農産物がこわいくて食べられない」と、消費者があからさまに言い続けているのだから、それは当然のことだろう。

しかし考えてほしい。
福島県からの農産物が無くなってしまったら、関東の消費地はどうなってしまうのか。
福島県だけでなく、千葉県・茨城県・宮城県・岩手県も無くなってしまうとしたら。
関東で消費する農産物は、まず間違いなく、足りなくなってしまうだろう

自分たちにとって、1つとして失う事が出来ない農産物。
それを支えている生産者の人たちを、周りの消費者は、あまりにも冷たく、粗雑に扱い続けいないだろうか。
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