昨日今日と、予定していなかった取材が入ってしまった理由は、産経新聞10月28日(日)配信の「うまいコメ」勢力図、激変 北海道・九州の評価急上昇」という記事だった。
内容は以下の通り
「うまいコメ」の勢力図が様変わりしている。
国内有数の穀倉地帯である東北や北陸地方に代わり、品種改良を進めた北海道や九州の新銘柄の評価が急上昇、旧来産地を脅かしている。
新銘柄は消費者にも浸透してきており、従来産地は巻き返しに懸命。
新米の季節を迎え、販売競争は激しさを増しそうだ。
「研究成果を踏まえた、とっておきの自信作」。
北海道の高橋はるみ知事は23日、東京都内で行われた北海道産米「ゆめぴりか」の新米発表会に、公務の合間を縫ってかけつけ、トップセールスを展開した。
昨年から本格的な全国販売に乗り出したゆめぴりかは、一般財団法人日本穀物検定協会が公表する「食味ランキング」で、平成23年産米の最高評価となる「特A」に入った。テレビCMで認知度も向上。
JA北海道中央会は「もはや遅れたコメ産地ではない」と鼻息が荒い。
23年産米のランキングでは佐賀県産「さがびより」、福岡県産「元気つくし」なども特Aに認定。
いずれも数年前まで特Aとは縁が薄い産地だった。
一方、かつては「うまいコメ」の代名詞だった宮城県産ササニシキは7年産を最後に選から漏れ続け、秋田県産あきたこまちも2年続けて最高評価を逃した。
勢力図が大きく変わったのは、価格競争を回避したいコメ産地が新ブランド米を開発しようと品種改良を進めてきたことがある。
こうした産地は、近年増え続ける高温被害の対応でも優位。
全国的な被害に見舞われた22年産米は、新潟県産コシヒカリの一等米比率が約20%まで急落したのに対し、福岡県産元気つくしは約92%と強みを発揮した。
消費者にも新銘柄は浸透している。
景気低迷で自炊が増えたことに加え、高性能炊飯器の普及がコメのうまさに対するこだわりを喚起し、「旧来のブランド米より、さまざまな産地や銘柄を試したいという顧客が増えている」(米穀店の亀太商店)という。
旧来のブランド米も巻き返しに乗り出している。
秋田県はコメの成分分析装置を導入し、栽培条件との関係を調査、生産指導に生かす。
新潟県は出版社と連携し、30日に首都圏在住の20~30代女性を招いた試食イベントを都内で開催する。
イベントを通じ、「新潟産米への流れを引き戻し、他銘柄の追随を許さない地位を確立する」(同県)と意気込んでいる。
温暖化は進んでいく。
時代は変わり続けている。
消費者の好みも変わっている。
文化も変わっていく。
当り前のこととして、お米の勢力図も変わっているのだ。