これも日本農業新聞e農ネットで「仮設住民に農の癒やし 休耕地に農園開設 被災者の孤立解消へ 岩手県立高田病院 (2013/9/3)」という記事が出ていた。
内容は以下の通り
東日本大震災で甚大な津波被害に遭った岩手県陸前高田市の県立高田病院は、仮設住宅に住む人に農作業をしてもらう「はまらっせん農園プロジェクト」を行い、健康づくりに成果を挙げている。
仮設暮らしの長期化で懸念されるのは、閉じこもりや孤立、うつ症状など。
プロジェクト開始以降、農作業の参加者に生きがいが戻り、仮設住民同士の交流も生まれている。
プロジェクトを手掛けるのは、同病院の医師、橋祥さん(40)。
東日本大震災後、仮設住宅の患者を診察する中で高血圧や糖尿病、脂質異常などを抱える人が増えてきたことに気付いた。
運動しているかを質問すると、「昔は畑をやっていたのに、今はできなくて……」などの声が上がった。
「農作業をしたくてもできない人たちがいる。以前と同じような生活に近づけられないか」と考えた。
橋さんは、休みの合間に各仮設の自治会に掛け合い、参加者を募った。
仮設近くの休耕地を探して地主と交渉し、話をまとめた。
行政の補助を受けず、予算もないままでの取り組み。
2012年5月から農園を開設、現在は10カ所に増え、参加者は計約70人になった。
資材や道具などは参加者の自己負担とし、農園の運営は参加者に任せる。
住民の自立を促すため、病院側は多くは関わらないのが特徴だ。
農園参加前の2012年5、6月と、参加後の同年7、8月に、参加者約50人に対して生きがい感に関するアンケートを病院が行った。
平均値は20.1から25.9にアップ。
「生活充実感」の項目の平均点が伸び、統計的に有意差があった。
農園に参加した数人の骨密度は、約半年で5.4%改善されていた。
市内の仮設団地に住む菅野英子さん(76)はもともと農家で、仮設暮らしでも畑仕事をしたいと願っていた。
現在は農園の3畝でネギやタマネギを作る。
菅野さんは「朝晩畑を見に来ている。
小さい土地でも楽しい」と笑顔だ。
同じ仮設の伊藤恵子さん(72)も「部屋から歩いて1分と近い。草取りも苦ではないよ」と喜ぶ。
参加者へのアンケートでは「参加した人たちとコミュニケーションができた」「皆さんの名前や顔を覚え、お話して笑えるようになった」「育てた野菜をプレゼントできた」など、孤立しがちな仮設団地で、交流のきっかけをつかんだ姿が浮き彫りになった。
「はまらっせん」は、地元の方言で「いらっしゃい」「お入りなさい」の意味だ。
「地域で支えられてきた病院だからこそ、多くの人がついてきてくれた。
母なる大地が心と体の傷を癒やしてくれている」と橋さん。
今年は市から補助金を受け、活動の広がりに期待がかかる。
仮設に住む人がいなくなるまで、プロジェクトは続く。
というもの。
いいな、こういう試み。
内容は以下の通り
東日本大震災で甚大な津波被害に遭った岩手県陸前高田市の県立高田病院は、仮設住宅に住む人に農作業をしてもらう「はまらっせん農園プロジェクト」を行い、健康づくりに成果を挙げている。
仮設暮らしの長期化で懸念されるのは、閉じこもりや孤立、うつ症状など。
プロジェクト開始以降、農作業の参加者に生きがいが戻り、仮設住民同士の交流も生まれている。
プロジェクトを手掛けるのは、同病院の医師、橋祥さん(40)。
東日本大震災後、仮設住宅の患者を診察する中で高血圧や糖尿病、脂質異常などを抱える人が増えてきたことに気付いた。
運動しているかを質問すると、「昔は畑をやっていたのに、今はできなくて……」などの声が上がった。
「農作業をしたくてもできない人たちがいる。以前と同じような生活に近づけられないか」と考えた。
橋さんは、休みの合間に各仮設の自治会に掛け合い、参加者を募った。
仮設近くの休耕地を探して地主と交渉し、話をまとめた。
行政の補助を受けず、予算もないままでの取り組み。
2012年5月から農園を開設、現在は10カ所に増え、参加者は計約70人になった。
資材や道具などは参加者の自己負担とし、農園の運営は参加者に任せる。
住民の自立を促すため、病院側は多くは関わらないのが特徴だ。
農園参加前の2012年5、6月と、参加後の同年7、8月に、参加者約50人に対して生きがい感に関するアンケートを病院が行った。
平均値は20.1から25.9にアップ。
「生活充実感」の項目の平均点が伸び、統計的に有意差があった。
農園に参加した数人の骨密度は、約半年で5.4%改善されていた。
市内の仮設団地に住む菅野英子さん(76)はもともと農家で、仮設暮らしでも畑仕事をしたいと願っていた。
現在は農園の3畝でネギやタマネギを作る。
菅野さんは「朝晩畑を見に来ている。
小さい土地でも楽しい」と笑顔だ。
同じ仮設の伊藤恵子さん(72)も「部屋から歩いて1分と近い。草取りも苦ではないよ」と喜ぶ。
参加者へのアンケートでは「参加した人たちとコミュニケーションができた」「皆さんの名前や顔を覚え、お話して笑えるようになった」「育てた野菜をプレゼントできた」など、孤立しがちな仮設団地で、交流のきっかけをつかんだ姿が浮き彫りになった。
「はまらっせん」は、地元の方言で「いらっしゃい」「お入りなさい」の意味だ。
「地域で支えられてきた病院だからこそ、多くの人がついてきてくれた。
母なる大地が心と体の傷を癒やしてくれている」と橋さん。
今年は市から補助金を受け、活動の広がりに期待がかかる。
仮設に住む人がいなくなるまで、プロジェクトは続く。
というもの。
いいな、こういう試み。