gooのニュースに「週末限定、山奥のパン屋さん 金沢の女性、住民ゼロの故郷「にぎやかに」 北國新聞 2014年11月2日(日)03:59」という記事が出ていた。
内容は以下の通り
金沢市の山間部にあり、誰も住んでいない平町に、週末のみ営業している「山のパン屋さん」がある。
「こんな山奥に客が来るわけない」との周囲の声を押し切って店を構えたのは、平町出身の南千恵子さん(65)だ。
過疎化が止まらない町を少しでもにぎやかにしたいという父の思いを受けて始めた店は10周年を迎え、今では口コミで一日90人以上が訪れるようになった。
南さんは「元気なうちは店を続け、人を呼び込みたい」とふるさとへの愛着を深めている。
平町は金沢市南東部に位置する集落で、市中心部からは車で30分ほどかかる。
十数年前までは高齢の4、5人が住んでいたが、現在は南さん家族を含む2世帯が住民票を置くのみで、実際に住んでいる人はいなくなった。
南さんは平町で生まれ育ち、20歳の頃に家族で山を離れた。
旧盆や彼岸の墓参りの時くらいしか戻らなかった故郷での開店を思い立ったのは2004(平成16)年3月、父幸作さんが75歳で亡くなったことがきっかけだった。
人口が減り、山が荒れていくことを嘆いていた父が喜んでくれるはずと、30代の頃に習った手作りパンの店開業を決意。
05年7月に生家の蔵の跡地に店を新築、オープンした。
店名は「フラットネス」。
町名の平をそのまま英語にした。
営業日の前には、店に迷わずたどり着いてもらえるよう、夫の健さん(71)が石川県埋蔵文化財センター付近から店まで約3キロの道路沿いに看板7枚を立ててくれる。
山奥のパン店という意外性もあって、サイクリングやツーリング中に看板を目にした人が、引き寄せられるように平町へ向かっていく。
卯(う)の花パン、かぼちゃパンなど約20種類を取りそろえる店からは、向かいの山の眺望が楽しめる。
客からは「静かで気持ちが落ち着く」と評判で、店の外にもテーブルと椅子を置き、くつろいでパンを味わえるようにした。
「山のパン屋さん」にはリピーターが多い。
南さんは「本当に不思議。あまりに山奥だから、(客は)別世界のように感じているのかも」と話す。
「もしかして、ご先祖さまが助けてくれているのかもね」。
開店当時は毎週金土日曜に開いていた店も、61歳になってからは「無理なく長く続けたい」と土日曜のみの営業とした。
雪深くなる冬季は休業するため、今年は2日が最後の営業となる。
「パン屋を通じていろんな人に出会えることがうれしい」と話す南さん。
来年春以降も、屈託のない笑顔で平町を盛り上げていく。
自分のために、山奥で暮らす人もいる。
山奥を守るために、行動する人たちもいる。
都会人からすると、行動する人たちが、とっても輝いて見えるし、価値あるように見える。
内容は以下の通り
金沢市の山間部にあり、誰も住んでいない平町に、週末のみ営業している「山のパン屋さん」がある。
「こんな山奥に客が来るわけない」との周囲の声を押し切って店を構えたのは、平町出身の南千恵子さん(65)だ。
過疎化が止まらない町を少しでもにぎやかにしたいという父の思いを受けて始めた店は10周年を迎え、今では口コミで一日90人以上が訪れるようになった。
南さんは「元気なうちは店を続け、人を呼び込みたい」とふるさとへの愛着を深めている。
平町は金沢市南東部に位置する集落で、市中心部からは車で30分ほどかかる。
十数年前までは高齢の4、5人が住んでいたが、現在は南さん家族を含む2世帯が住民票を置くのみで、実際に住んでいる人はいなくなった。
南さんは平町で生まれ育ち、20歳の頃に家族で山を離れた。
旧盆や彼岸の墓参りの時くらいしか戻らなかった故郷での開店を思い立ったのは2004(平成16)年3月、父幸作さんが75歳で亡くなったことがきっかけだった。
人口が減り、山が荒れていくことを嘆いていた父が喜んでくれるはずと、30代の頃に習った手作りパンの店開業を決意。
05年7月に生家の蔵の跡地に店を新築、オープンした。
店名は「フラットネス」。
町名の平をそのまま英語にした。
営業日の前には、店に迷わずたどり着いてもらえるよう、夫の健さん(71)が石川県埋蔵文化財センター付近から店まで約3キロの道路沿いに看板7枚を立ててくれる。
山奥のパン店という意外性もあって、サイクリングやツーリング中に看板を目にした人が、引き寄せられるように平町へ向かっていく。
卯(う)の花パン、かぼちゃパンなど約20種類を取りそろえる店からは、向かいの山の眺望が楽しめる。
客からは「静かで気持ちが落ち着く」と評判で、店の外にもテーブルと椅子を置き、くつろいでパンを味わえるようにした。
「山のパン屋さん」にはリピーターが多い。
南さんは「本当に不思議。あまりに山奥だから、(客は)別世界のように感じているのかも」と話す。
「もしかして、ご先祖さまが助けてくれているのかもね」。
開店当時は毎週金土日曜に開いていた店も、61歳になってからは「無理なく長く続けたい」と土日曜のみの営業とした。
雪深くなる冬季は休業するため、今年は2日が最後の営業となる。
「パン屋を通じていろんな人に出会えることがうれしい」と話す南さん。
来年春以降も、屈託のない笑顔で平町を盛り上げていく。
自分のために、山奥で暮らす人もいる。
山奥を守るために、行動する人たちもいる。
都会人からすると、行動する人たちが、とっても輝いて見えるし、価値あるように見える。