飲食店にも、毎日のように産地からお米が送られてきたり、交渉の電話が鳴り続いている。
それが繰り返されることで、お米にこだわっていたはずの飲食店でさえも、価格を言い始める。
それも、産地の将来を考えてつくられたブランド米では、販売することが出来ない酷い価格なのだ。
自分としては、売れれば良いという感覚は持っていない。
だから、産地にダメージを与えるような価格での販売はしたくない。
なので、それなりの価格を提示することになる。
すると、自然と取引は無くなってしまう。
それの繰り返し。
価格交渉となると、必ず飲食店が言うのが「今年のお米は安くなってんですよね。誰もが言っているので」という一言。
自分が仕入れているお米は、一般的な流通のお米とは違うと説明しても、産地から直接売り込んできている生産者のお米も、それなりのこだわりがあるのに安いわけなのだから、言い訳にもならないという現状。
だからついに、産地は指定しているが、生産者指定・地域指定・栽培指定をしない、一般流通しているコシヒカリを、スズノブとして一番安いお米に設定することにした。
と言う事は、この産地は、スズノブとしては価格のための産地となったわけだから、どんなことがあっても、もうブランド化しないという事になる。
こんな状況が続くのであれば、さらに犠牲となる産地や品種増えてしまうのだろう。
辛いが、仕方がないか・・・