こだわり米専門店スズノブ 西島 豊造(五ツ星お米マイスター)の豊かに造ろう

様々な現実を見つめらがらも、日々を前向きに考えて進んでゆくためのブログです

教えてもらって良いのですか

2016年01月17日 22時18分31秒 | Weblog
夕方投稿した「ブランドシートについて」に対して、「ブランドシートの考え方と作成の仕方について、こんなに具体的に教えてもらっても良いのでしょう」というメールが届いた。
 
教えるために書いてものなので、使えるのであれば、使ってもらって構わない。
産地が元気になるために作られた計画が、Suzunobu Project Riceなのだから・・・。
 
しかし残念ながら、ブランドシートの記入項目が判らないと、たぶん60%程度しか出来ないのではと思う。
これは、実際にSuzunobu Project Riceで実行されている各産地でも同じである。
オープンにされている項目の全てを埋め尽くすことが出来たとしても、100%にはならない。
今回お願いしている「豊作」「不作」のブランドシートを作ることが出来れば、85%にはなるかもしれないが・・・。
 
なぜなら、作成してもらっているブランドシートには、ワザと、あちらこちらに穴が開けられているからだ。
 
いつ頃かは覚えていないが、Suzunobu Project Riceには、産地が暴走してしまったり、おかしなことになったしまったときに、ブランド化計画を全てゼロ(リセット)に戻すための、「時限爆弾」が仕掛けられているという事を、書いたことがあると思う。
つまり、ブランドシートにも、時限爆弾は仕掛けられているのである。
 
もっとも、気が付かないのであれば、時限爆弾は作動しないというか、作動できない。
よって、今回教えた通りに作成して、実行してみるという範囲では、時限爆弾は作動することはない。
であるから、安心して作成してみるとよいだろう。
 
では、時限爆弾を取ることは出来ないのか。
 
実は出来る。
 
ブランドシートをシッカリと分析してみることが出来れば、おかしな部分があるのが判る。
その部分を修正して記入することが出来れば、出れでも解除できる。

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ブランドシートについて

2016年01月17日 17時28分57秒 | Weblog
「ブランドシートの作り方が判らない」という質問が来ましたので、ブランドシートの考え方と作成の仕方についてお知らせします。
 


今回、Suzunobu Project Riceによってブランド化を進めている産地に対して、ブランドシートの作成と更新をお願いしているのは、地域として誇れるお米(ブランド米)を作るためには、何を考え、何が不足していて、何が必要で、どういう計画を立てて、どのように実行をしていけば良いのかなどを、産地なりに考えながら作っていく年間計画(シート)です。
なので、入力する項目も、最低限必要な基本的なことから、調べなければならないこと、考えなければならないことまで、幅広いのです。
ですから、ブランド化計画を、甘く考えている産地は、全ての項目を埋める事すら出来ないのです。
 
それだけのブランドシートでありながらも、実は未完成なブランドシートなのです。
理由は、昨年シートを作成した産地であるなら、たぶん気が付いている事でしょう。
 
昨年の異常気象の中では、昨年作成したブランドシートは、途中から完全に使い物にならなくなりました。
何故なのかは、今回の図で確認してもらえば、一目瞭然の事だと思います。
 
つまり、産地に作成してもらっているのは、「こういうブランド米を作っていくんだ」という、まさにスタートの部分だけなのです。
 
SPRの考え方は、栽培過程で「豊作」「普通作」「不作」の3本柱の、何れかに切り替えていきます。
しかし現実は、全ての産地で、この「豊作」「普通作」「不作」のブランド化計画は作られていません。
よって、スタート時のブランド化計画を、その場その場でアレンジしているだけなのです。
おまけに、自分がその現場にいるわけではないので、産地からの報告でアレンジをするという始末なのです。
 
お米は半年かけて作られていきます。
当然、毎年、同じ気候や環境であるはずがありません。
昨年のように、お盆前までは、すこぶる順調でありながらも、お盆後の天候不順は、経験が無い事態となりました。
よって対策を打つことすら出来ず、トラブルを回避できないままの出荷となり、各産地が悲鳴を上げました。
 
今回、自分がブランドシートの作成と更新をお願いしているのは、同じ過ちを繰り返さないためです。
ですから、「土質分析や食味分析をしている産地については、それらの分析結果を踏まえたブランドシートを作成してください」と、さらに追加してシートの作成をお願いしたのです。
 
そして今回、「ブランドシートの作り方が判らない」という質問が来たことで、現在お願いしているブランドシートだけでなく、さらに「豊作」「普通作」「不作」の3本柱のブランドシートの作成もお願いいたします。
 
Suzunobu Project Riceは、途中からブランド化計画が枝分かれしていくわけですから、シートの半分以上のデータは同じはずです。
「豊作」だったら、どの部分を修正して、より差別化をしていくのか。
「不作」だったら、どこまで許容範囲を広げるのか、どこが限界となるのか。
それに伴った計画を作ってもらえればと思います。
 
ちなみに、図についての説明をしておきます。
 
「豊作」「普通作」「不作」の個々にある、「ブランド化計画」というのは「基本的な柱」です。
自分は良く「本線」という言い方をしていますので、聞いたことがある産地は多いと思います。
スタート時のブランドシートのままというのは「普通作」のみです。
「豊作」「不作」の場合、必ずシートの一部を変更すなければならないはずです。
今回は、この部分の作成を、追加してお願いしているわけです。
 
「パイロット」というのは、ブランド化していくにあたって、本線より先に計画を立てて、試験的に実行したりする場合のものです。
その時その時でタイムリーに動いていくものですので、産地側として作成する必要はありません。
(超米屋ルートではなく、産地独自としてブランド化していくという場合は必要だとは思いますが、まず作ることは出来ないだろうと思います)
 
「緊急対策」は、短期間に降って湧いたトラブルが発生した時などに実行するものです。
ですから「パイロット」と同じで、その時その時でタイムリーに動いていくものですので、産地側として作成する必要はありません。
「緊急対策」は、Suzunobu Project Riceのデータベースの中から、応用して使用する場合がほとんどです。
 
「凶作」については、田植え前や田植え直後から、「今年はおかしい」という天候などの場合に使用します。
状況により、「凶作」から「豊作」「普通作」「不作」に変わっていくこともありますので、常に産地と協議しながら進めていきます。
ですから、「計画」ではなく「対策」となっているのです。
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