いつの頃からかNHKで水曜のお昼に、≪にっぽん百低山≫という番組が、放映されるようになった。
その番組の存在を知ってから、私は≪にっぽん百低山≫が放映されるときは、必ず録画して見るようになった。
(もちろんその時間に家にいるときは、生で見るのだけれど。)
この番組が気に入ったのは、まず≪にっぽん百低山≫という命名だ。
私は自然に恵まれない所に住んでいることもあって、自然を写してくれる番組は、好んで見るようにしている。
その中に、月曜日の夜7時半からBS3で放送される≪日本百名山≫もある。
≪にっぽん百低山≫は、この≪日本百名山≫を意識して作られたと思うが、そこにまずユーモアのセンスを感じる。
番組の最初に流れる言葉に、「山高きが故に尊からず」というのがあるが、これを聞くといつも何だか嬉しくなる。
(もちろん高い山には「高きが故の素晴らしさや崇高さがある」ことは充分認めるけれど。)
そして番組は、酒場詩人として有名な吉田類氏がいろんな地方の低山に、その時々の女性の相方と共に登られ、「低
いながらも人々に愛され物語を秘めた山」の魅力を紹介されるというスタイルをとって進められていく。
11月30日(水)に放映された≪にっぽん百低山≫は、秋田平野を見下ろす『太平山』(1170m)という山だった。
(1170mというのは、低山のなかでは高い方! 今までには500mとか600mという山もあった。)
太平山の頂上…社が建てられている。
今回太平山に登られたのは、吉田類氏と、秋田出身のフリーアナウンサー・相場詩織さんのコンビだった。
相場さんは、いつも太平山を眺めて暮らしておられるが、登るのは初めてとのこと。
太平山に最初に現れる樹木は杉で、素晴らしい杉の林・杉の大木もあった。
そして、「ミズ」という食糧になる植物が生えているのも、この山の特徴だとか。
(「ミズ」という植物の名は、初めて聞いた。)
しばらく登ると、杉とブナが共生している林になる。
そして、杉とブナとは、互いに根を絡みあわせて、大地にしっかり根を張っているのだそうだ。
(私はこの番組で、杉とブナの間に共生関係があるということを、初めて知った。)
右がブナで、左が杉の幹
左がブナの根で、右が杉の根
さらに登ると、杉は姿を消して、ブナの黄葉した明るい森になる。
そして、ブナの間に、コシアブラやカエデの紅(黄)葉も混ざって、さらに華やかな姿になってくる。
尾根に出て、眺められた風景。 (ピンボケになりました…。)
そして、いよいよ頂上へ。
やっと頂上に到達されたお二人
下山の後は、酒場詩人にふさわしく、必ず地酒で乾杯し、その土地で採(獲)れる物を使った料理を楽しまれる。
この日の料理は、「ミズのしょうゆ漬」と「ハタハタの塩焼き」だった。
そして最後に、その日吉田類氏の詠まれた句が披露されて、この番組を締めくくるというのが、、この番組のお決まりだ。
なかなか面白い番組だと思って、「にっぽん百低山」を紹介してみましたが、いかがでしょうか?