裏の畑は日当たりが悪い。それにも関わらず、大根の出来がいい。太っている。肉付きがいい。豊満。張りがあって、肌のきめが細かい。水分量がたっぷりして潤っているので重たい。滑らか。ツルツルしてて光り輝く。上質だ。種蒔くときに、深く耕されているので、土が柔らかく、深く堂々と根を張れる。もちろん有機肥料をたっぷり施肥しておいた。今日は来客にみな数本ずつ差し上げた。
さぶろうは。夕食と入浴を済ませた後で、干し大根作りに掛かった。包丁片手に作業するのが好きなのである。単純作業も飽きないのである。割と根気強い。俎板の上で横に切って縦に切って細く細かくして、竹製の大きな平たい笊に並べ終えた。これを明朝日当たりのいいベランダに干す。
単純作業がどうしていいか。何も考えずに、沈黙を通していられるところがいいのだろう。