あんなに僕を恐怖に陥れた痛みが、徐々に徐々に弱くなっている。とともに、僕の恐怖指数が軽減して行く。
ほっとしている。
あれはなんだったんだろう? などと思う。
ともかくも僕は此処を通過した。こうすることで、僕は一段の進歩を勝ち得たのかも知れない。
抜けて、出ている。青空へ抜けて出ている。
あれは僕を強くするために仕組まれた「克服材料」だったのかもしれない、などとも思う。
庭のコスモスがいとしく感じられる。そこにそうして咲いていてくれること、それは天の気が利いた配慮のようにも思われて来る。