人間界の楽しみは小さい。小さい小さい。蟻が運ぶ1ミリほどの角砂糖の切れっ端でしかない。
その小さい小さい角砂糖に固執している。この世にいる間は、わがこれでなくちゃならないとばかりに執着している。
仏界の手前の声聞界・縁覚界・菩薩界まで来ると、そんなもんはもうどうだってよくなっている。鼻にだってかけなくなっている。
ここまで来る。進歩の過程で誰もがここまで来る。動いてくる。駆け上がってくる。大事大事にして来た執着心がバカバカしくなって来る。
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そして仏界に足を踏み入れる。踏み入れることになる。向上してくる。100段、1000段、1000の1000畳段、ずっとずっとずっとわれわれの生命体は向上して向上して向上して行く。
人間界の死は一段階向上のステップ。我が弟なんかは早足でステップを駆け上がって行った。
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