ショートエッセー「祈り」
暁 耀
1
祈られているので、わたしは、祈らないでもいられる。
2
祈りの手が、100も1000も、その100倍も1000倍も、ある。
3
祈りの手の中心にいるのが、わたし。それを見ている。
4
その手が、どれも、「あなたが幸せでありますように!」と呟いている。
5
祈りの手の中心にどうしてわたしがいていいのか、聞いてみたくてならないけれど、わたしの理解の能力を超えていそうに思えて、まだ聞かないままだ。
6
何故を聞くのを止めにして、目を瞑る。「わたしは幸せ」を感じる。感じて感じて感じる。
7
2024年7月30日、やっとわたしも祈りの手に加わる。
8
「あなたを幸せにする祈りの手」の手を合わせてみる。
9
祈りの手が、たがいたがいに祈り合っているところ、ここが宇宙。銀河宇宙。
10
見上げる夏空の青が澄み切って、どこまでも広がっている。