今までのお出かけといえば、ほとんど「田舎から田舎へ」。
都心を通ることもありますが、もちろん、素通り。
今回は代々木にある国立オリンピック記念青少年総合センターで手話を楽しむ会2007が開かれるので、久々に街へのお出かけになります。
「田舎から田舎へ」はクルマが断然便利だけど、渋谷や新宿あたりだとしたら、渋滞知らずの電車が便利。
「クルマで渋谷や新宿に行きまーす」だとしたら、これは芸能人またはVIP。
今回は国王補佐官でもあるハン尚宮(母)は庶民のように電車に乗るのは苦手のようなので、仕方がなくクルマで行きました。
当然のことながら、トーキョーは渋滞。2時間かけて到着。
(空いていれば1時間で行けるはずだけど・・・) まず、NPOバイリンガル・バイカルチュラルろう教育センター龍の子学園の「夏の出来事」から始まり、米内山明宏氏の「光と闇の果てに・・・」で締めくくるプログラムになっていました。
その中で1番印象に残ったのは、龍の子学園の演劇。
小学校に通っている聴者の子どもたちと同じように自分の持つ母語の日本手話で自然な形で演じてくれました。
さて、私がろう学校に通っていた頃を思い出してみると・・・・
手話は禁じられていて、すべて口話と発音による演劇でした。
ろう者の発する音声は聴力に程度によりますが、不明瞭だったりすることもあるそうです。
この状態だと観客側から見れば、言葉が聞き取れない、手話がないから何と言っているのかわからない・・・と中途半端になってしまうじゃないですか。
この日本におけるろう教育を変えようとしているのは、来年4月から学校法人化になる龍の子学園(来年4月からは明晴(めいせい)学園)です。
今までのろう者といえば、社会から抑圧や差別を受けたりしていましたが、この龍の子学園は自分がろう者であることを誇りに思い、聴社会と共存しようという働きかけもあるので、将来が楽しみですね。
大人が演ずる部門では、毎年楽しみにしている龍の子学園のヨングク先生。
ヨングク先生はプロの演劇家でもないのに、どういうわけなのか、とても魅力があります。
題目は数字ストーリーですが、1,2,3,4・・・の数字(手話)を使って、ストーリーをうまく表現していました。
今回は2つだけでしたが、3つ目もまた出てくるのかなとそそられてしまいそうでした。
ショッキングだったのは最後の「光と闇の果てに・・・」。
日本ではろう者でも住みよい社会環境に変えつつにありますが、中国では第2子が産まれると無国籍扱いになり、劣悪な環境に苦しむろう者がたくさんいるとのことでした。
(詳しい内容は毎年発売される「手話を楽しむ会」のDVDをご覧になってください)