かっ飛ばせ借金 打ち勝て倒産

 
 ‐オグチ経営研究所‐

 ☆★自分でできる経営の再生と整理★☆

  

9月16日(日)のつぶやき

2012-09-16 | 事例
15:50
優秀な技術が有るだけに営業を疎かにした会社。1年間注文が0に成った。
社長のなりふり構わぬ努力で漸く旧に倍する注文が見えてきた。
この間資金もないし、退社の社員続出。
今や、運転資金端全く0で注文の入金まで持つかが問題。
うまく行かないもんだ。でも絶対に頑張るぞ。

16:30
格調高いお店の雰囲気、半世紀、この地で同じ商売をして居る。其の経営を疑う人は
居ないし、当人たちもその内容をおくびにも出して居ない。
しかし火の車。個人の資産も使い果たしている。明日をも解からぬ身だが、
世間には絶対に知られたく無い。
此の見栄が再生に何より邪魔をして居る。


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負の相続の失敗

2012-09-16 | 事例
1通のNサービサーからの手紙でした。
「Jさんのご不幸に対しまして謹んで哀悼の意を表します。
 早速ながら貴方はJさんの相続人になって居られますので、
 Jさんが保証しました、債務を引き継いで頂くことになります。
 貴方が既に相続放棄をお済でしたら、その書類をコピーして
 送って頂けませんか。若し相続をしていらっしゃますならば
 今後のお支払い方法を打ち合わせたく、1度ご来社を願います。」

Jの会社はもう1年前に事実上倒産をして居ます。
銀行債権は最近全てサービサーに譲渡済みと聞いて居ます。

「Jは俺の兄貴だ。奥さんも居るし、子供も居るではないか。
 俺は相続人じゃあない。其の俺に相続人なんてトンでもないことを言う。
 何も貰っていないよ。」
早速彼はNサービサーに文句の電話を入れました。
勢いの良かった電話は次第に声が小さくなり、終わった時は
彼の顔色は蒼白でした。

「子供が全員相続放棄をして居て、且相続人の親も居ないときは、
 兄弟が相続人になるって。奥さんは相続をしようがすまいが、
 関係ないって。」

子供も親も居ないときは兄弟が相続人になることは知っています。
しかし、子供が相続放棄をし、妻が全部相続をした場合、
親が居なければ兄弟も相続人になるとは思っても居ませんでした。

何も資産を貰わなくても、借金などマイナスの遺産は、
放って置くと相続人に降りかかることも知っています。
だから2年前に祖父がなくなった時、全てをJが相続をして
弟の彼は相続放棄をしたのです。
Jは父親と共に会社の借入を保証して居ましたから、放棄をしなくても同じです。
其のJも膵臓癌になりました。
転移が早く、知ったときには手遅れ。4ヶ月で亡くなったのです。

祖父は創始者です。このあたり、いや県下では有名店になりました。
其れを兄のJだけが継いだのです。
そのころは既に倒産同様になって居たからです。
それに比して、彼は勤人で、もう皆結構良い地位まで上って、今は自宅の
ローンも終わり、最近退社し、今は嘱託勤めです。

祖父の時に借金の相続がある。此れは資産の配分通りに相続されるのでなく、
法定配分の相続になる。正式に相続放棄以外は返済の義務があると聞かされました。
ですからこの時は保証人でない彼は直ぐに相続放棄をしたのです。

あの時は被相続人の子供であったから当然としても、
今回は子供は居るし、普通ならば相続権は無い身です。
其れが兄弟と云う事で相続しなければならないなんて、思いもよりません。
今はもう、相続放棄の3ヶ月の期間はとうに過ぎて居ます。

次の日に彼は晴れやかな顔をして居ました。
「負の相続は死亡から3ヶ月では無く、其れを知ってから3ヶ月で
 良いそうだ。相続の時に何も貰ってなければ相続放棄が出来ると
 云う事です。儂は勿論何も貰ってないから、放棄が出来ると思うよ。
 知ったのはサービサーからの書類で知ったとしてもおかしく無いものな。」
弁護士に聞いたのでしょう。
早い方が良いと云うので早速家庭裁判所に申請をしに出かけました。

大誤算がありました。
尋問で叔父の相続放棄は却下されたのです。
負の相続放棄が出来るのは知ってから3ヶ月です。
死亡前から知って居れば普通の相続と同じく死亡から3ヶ月です。
叔父は祖父の時に相続放棄をした。理由は負債があったからです。
その負債は全て兄が、引きました。
ですから兄に負の遺産がある事を知らなかったと云っても
認め難いと云うのです。

又子供が放棄すれば、叔父・叔母に相続が移るなんて
知らなかったと云っても、
「法で決まっています。法を知らなかったと云って
 許されるものでは有りません。」
と当然の返事が、戻って来ただけだと云って居ました。

相続人を免れそうも有りません。
サービサーが、どんな回収をしてくるか判りません。

もう腹を決めました。
何をやっても詐害行為にはなるだろう。刑事問題にはなるまい。
こうなれば自宅は全部妻に贈与しよう。
2000万の控除だけでは不足で、若干贈与税を払うようになるが、やむを得ません。
預金は全て少し離れた銀行に名義を変えて預けました。

サービサーに200万で和解を切り出しました。
サービサーは自宅の名義変更は掴んで居ります。
詐害行為をちらつかせながら値増しをやんわり要求します。
あのシビアなNサービサーです。
500万がよいところでしょう。

負の遺産。
正しい処理が出来る人は少ないでしょう。
法をもう少しうまく改正できないものでしょうか。


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