そろそろ世間は寝静まる頃、長い電話になって居ます。
「儂、どうしても今の事業を継続したいのです。
それでこんな夜遅くご迷惑と思ったですが電話させ頂きました。」
今までに3回ほど電話を頂いた方です。
銀行関係ばかりでなく、ビジネスローンも借りていました。
背一杯のリストラを繰り返し、ついには銀行は金利だけ、
ノンバンクの方は3軒で月10万で話がついた筈です。
「これでもう回ります。頑張ります。有難う御座いました。」
そんな電話が最後でした。昨年の11月です。
電話は深刻です。
「売上の減少でどうしようも無い。今では自分の生活費も稼げません。
弁護士は破産してやり直せと云いますが、それでは借金は心配なくなっても
食べていけません。今の年齢だから、他を探しても仕事など見つからないと思うし、
又、30年の経験を生かさなければ尚、難しいでしょう。
今の状態で、会社を回して行くにはどうすれば良いでしょうか。」
こんな電話は最近特に多いのです。
借金は返さなくても何とか成ります。
問題は生活の為の仕事です。
15名の体制を8名にし、継いで3名にし、これ以上小さくする事は
出来ないと云うところまで絞って居ます。
しかもその給料は以前の7割にまで落として居ます。
其れでも仕事が有りません。たまに有っても赤字でないと受注出来ません。
会社が有っても成り立たないし、又、会社を止めれば、何よりも、
自分の生活が成り立たない。どうするべきかと云う相談です。
こんな時、稼いでお金が入らないならば、借りればよいと割り切って行動した人が居ります。
その一人はシステム金融に手を出したのです。
相当な利息を上乗せし、2週間か3週間後の決済の小切手を送り、
その書留コピーをFAXすれば、同日にお金が振り込まれます。
しかし期日に返せる筈が有ります。期日前に又借ります。
その時は、何軒もの業者が勧誘FAXを呉れて居ます。
うまくすれば7ヶ月は続きます。
こんな時、業者と話をして小切手を全部回収した事が2回有りますが、
絶対にやるべきでは有りません。
又、借入総量枠も一杯で、何処も貸さないとき、偶然に貸してくれた銀行が有りました。
その銀行は間もなく倒産したのでが、この人はその後奇跡的に立ちなったのです。
今ではリスケをしつつ、この返済をして居りますが、こんな人は現代の奇跡でしょう。
借りるのは無理だ。赤字でも仕事を受けようと、外注・仕入れは入金払いにして
仕事を受けた人が居ります。勿論入金に成っても返せません。金融業者ばかりか、
もっとも大切な外注・仕入先さえも駄目にしたのです。
しかし、これらの人は皆さん、破産するお金も無く、勿論任意整理もして
居りませんが、今日も同じ仕事で何とか生きて居ります。
詳しい内容はわかりません。
これらの人は、他人にどう云っても無理だということは解かって居ります。
当人が一番考えて居り、
一番色々なことにトライして居ります。
しかし非常に辛く、そのつらさが人を困らせる質問になって居るのでしょう。
でも相談される方も、真に力になれない自分の非力を感じる時です。
工場家賃を7ヶ月滞納した人が居ます。
大家は「6ヶ月分まで延滞を認めますが、それ以上は認めません。
1ヶ月分だけは直ちに払ってください。」と物分かりが良かったです。
ただし、それから当人は何回も言い訳をしているのにも関わらず、
逆に8ヶ月分に増えたのです。
怒った大家は、自分で鍵を取り付け、賃借人が出入り出来ないようにしてしまいました。
この大家を説得して、もっと居座る方法を教えて下さいという相談です。
ウルトラC等有りません。大家の気持ちをやわらげるしか有りません。
それには口だけでなく、少しでもよいから家賃を入れよう。
謝るのはこんな文句ではどうと切り出しても、そんな事は全て全て当人はやって居ます。
明後日3万、継いで1週間後に7万入れるなどと、細かく説明している様子ですが、
大家は承知して居ません。こんな約束が皆反故になって居るから。
「鍵までかけたのは大家の行き過ぎでしょう。解いて貰えます。
その時にもう1度お願いしましょう。勿論納得しない場合は直ぐに
立ち退きの強制執行を覚悟するのですよ。大家だって今頃、あんな工場
借り手が無いから、最後は妥協すると思います。
此方も今引越しも出来ないでしょう。無理に無理を重ねても少し払った方が
得ですよ。」
結局は相手が望んだ答えになっていない回答を出す事が背一杯です。
非は我にあり。しかし我は自分の糊口を凌ぐ事すら満足に出来ない。
それだけに根本的で誰にも答えられない相談が増えてきました。
的確のことはアドバイス出来ません。
しかし皆さん何とかやって居ます。
http://oguchi-keiei.com/postmail/postmail.html ← お問い合わせは、こちらから
電話・FAXでのお問い合わせは、
042-483-3604(10時~17時)
※電話番号は、お間違いの無いようおかけ下さい。
↑宜しければ、クリックして下さい
↑こちらのランキングもお願いします
↑こちらのランキングもクリックお願いします