いいもの見ぃ~つけた!

「いいもの」は探せばいっぱいあります。独断と偏見による個人的「いいもの」情報発信所です。

<伝統野菜> 青森 おこっぺいも

2021-04-29 06:49:40 | 伝統野菜

 「おこっぺいも」

 【生産地】青森県 大間町奥戸(おこっぺ)地区

 【形状】じゃがいも。皮は黄色で、扁卵形の大きめ。

 【食味】粉質で白く、芯までホクホクして粉を吹くが、サラサラした食感。淡白でいてコクがある。

 【来歴】男爵いもより3年早い明治38年にアメリカから導入された「バーモント・ゴールド・コイン」という品種で和名である「三円薯(さんえんいも)」を栽培し、「オコッペいもっこ」の商品名(ブランド名)で販売。「三円薯」は、当時、白米が1俵で5円30銭だったのに対し、この種いもが6個で3円という大変高価であったことから、その名前がつけられたといわれている。県の奨励品種にもなった「三円薯」だが、一時は消滅の危機を迎えた。しかし、食味や収量性に優れていたことから、奥戸地域では自家用として作り続けてきた。近年では、品種の純粋性を保ち、より優れた種いもの供給に取り組むために、種いも圃場を設置、大間町から委託を受けたJA十和田おいらせが種いもを管理・供給している。

 【収穫時期】 -

*https://tradveggie.or.jp/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E4%BC%9D%E7%B5%B1%E9%87%8E%E8%8F%9C%EF%BC%8D%E9%9D%92%E6%A3%AE/#i-9 より

 

 希少なジャガイモ
 青森県では三円イモと呼ばれているジャガイモがあります。明治38年にアメリカから来たこのジャガイモは、正式名称をバーモント・ゴールド・コインと名付けられ、種イモが6個で3円とかなり高価でした。3円が高価なのかと思う人もいると思いますが、当時は白米を俵で一俵5円30銭もした時代です。3円イモは当時の人々にとっては、とても貴重なジャガイモだったのです。そして、このジャガイモは奥戸(オコッペ)で栽培されていた事が多かったので、地元の人々からオコッペいもっこと呼ばれるようになりました。その見た目はゴツゴツしていて、皮を向くとその色は白く、窪みがたくさんあります。

 奥戸では、オコッペいもっこで町おこしをする計画がスタートしています。「奥戸じゃがいもブランド研究協議会」なるものも存在します。ですが、どんなブランドでも良いと言う訳ではありません。その条件はとても厳しいものです。奥戸で受け継がれた種イモで、協議会会員が生産し、同地区で有機肥料を使い、安全性向上をはかりながら生産し、生産履歴、生産者情報を積極的に公開する事という条件で、素晴らしいジャガイモが選ばれるのです。こうして選ばれた事からも分かるように、オコッペいもっこは美味しいだけではなく、安全にも配慮されているのです。

 受け継がれる特産品
 オコッペいもっこと親しまれている青森県の三円イモは、朝鮮戦争勃発の時に輸腐病が発生し、消滅の危機を迎えていました。輪腐病というのは、細菌の一種が感染し、ジャガイモの内部が輪の形に黒茶色となり、腐っていく病です。ですが、農家では自家用として三円イモを作り続けていました。大間町はJA十和田おいらせに種イモを管理し、供給するように委託しました。こうして、地域に受け継がれてきた名産品は守られてきたのです。名産品を維持・管理する事は並大抵の努力では出来ません。そこには、多くの人々の努力と苦労が込められているのです。

 オコッペいもっこの特徴としては、煮えやすく、また煮てもその身が崩れる事はありません。その味はコクがあるので、様々な料理に最適なジャガイモです。地元の人々は、オコッペいもっこを大きな鍋で茹でて、シンプルに塩味で食べます。もちろん、そのまま食べても美味しいのですが、大間の人々はイカの塩辛を乗せて食べるのです。オコッペいもっこを食べる時には、地元ならではの食べ方をするのも良いのではないでしょうか。

*https://gotouchi-i.jp/aomori-okoppeimokko/ より


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« <漢字検定> 1級 読み 63.... | トップ | <日本酒> 岐阜 天領/天領... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

伝統野菜」カテゴリの最新記事