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< 郷土料理 > 神奈川 小田原かまぼこ

2024-12-05 07:35:36 | 郷土料理

 「小田原かまぼこ」

 主な伝承地域 小田原市

 主な使用食材 魚のすり身

 歴史・由来・関連行事
 味付けしてよく練った魚のすり身を木の板に盛り付けて蒸しあげたもので、小田原市の特産品。食材には主に白身魚のグチ(イシモチ)が使われる。魚をすり身にする前に何度も水にさらして不純物や油分を取り除くことで、きめ細かく弾力のある食感のかまぼこが生み出される。板からぷっくりとはみ出した扇形が特徴的である。
 かまぼこの起こりは大変古く、現存する文献の中では、平安時代に描かれた祝宴の図に初めて「蒲鉾」の文字が登場する。当初は、なまずのすり身をすりつぶし、竹を芯にして焼いた、ちくわのようなものだったという。その見た目が蒲(がま)の穂や鉾に似ていることから「蒲鉾」と呼ばれるようになった。やがて魚のすり身を木の板に乗せて焼くようになり、江戸時代の終わりには蒸しかまぼこが登場した。
 小田原では室町時代にはすでにかまぼこが作られていたが、盛んに生産されるようになったのは江戸時代後期である。相模湾が近く魚がよく獲れたこと、箱根丹沢山系を水源とするミネラル豊富な水に恵まれたこと、そして東海道の宿場町という多くの人々が行き交う場所であったことから、関西地方で主流の焼きかまぼことはまた違う、江戸好みの蒸しかまぼこが小田原の名物として全国に知られるようになった。

 食習の機会や時季
 季節に関わらず一年を通して食べられる。普段の食事はもちろん、正月のおせち料理やお祝いの席の一品になることもある。

 飲食方法
 グチの魚肉を水にさらし、油や血合いを取り除く。水気を取ってすり身にし、塩、砂糖、みりんなどの調味料を加えながら練る。小骨や皮を取り除くため裏ごしする。板の上に盛り付けて成形し、蒸しあげる。

 保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
 市内のかまぼこ業者が加盟する「小田原蒲鉾協同組合」では、小田原かまぼこの製法や原料について提言する「小田原蒲鉾十か条」を制定し、伝統・技術の継承と普及に努めている。また、例年3月下旬には小田原城で「小田原かまぼこ桜まつり」が開催され、手作りのかまぼこ実演などが行われる。
 小田原市立の小・中学校では「かまぼこの日」とされる11月15日の前後に、給食で地元のかまぼこを使ったメニューを提供し、郷土料理に関する食育の推進を図っている。

*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/35_19_kanagawa.html より


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