「切干し大根の煮物」
主な伝承地域 栃木県全域
主な使用食材 切干し大根
歴史・由来・関連行事
切干し大根をかためにもどし、調味料を加えてゆっくり煮含めた料理。冬の栃木県は空っ風が吹き、晴れた日が何日も続くことから、切干し大根や芋がら(さといもの茎を干したもの)等の乾物がよく作られてきた。切干し大根は、だいこんを細長く薄く切って乾燥させたもので、食物繊維が多く、生のだいこんとは違った風味があり、現在でも日常的に好んで食べられている。かつては冬の間などの野菜の少ない時期に、貴重な保存食として食べられてきた。その代表的な調理方法が煮物である。
食習の機会や時季
保存食であり、野菜の少なくなる時期の補いにしていた。天日で干して旨みや栄養素が凝縮され、カルシウムや鉄分、ビタミンB群などの含有量が増え、食物繊維も豊富。ヘルシーな食材として、現在では季節を問わず食べられている。
飲食方法
よく洗っただいこんの皮をむき、5mmぐらいの厚さの輪切りにして4~5枚重ね、幅5mmくらいの千切りにする。平たいざるや新聞紙の上などに千切りにしただいこんをまんべんなく広げ、陽が当たり、風通しがよく、雨の当たらない場所で2週間くらい干すと切干し大根ができる。食品用保存袋などに詰め乾燥剤を入れて保存するとよい。この切干し大根をもどし、調味料を加えてゆっくり煮含めると切干し大根の煮物となる。
保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
宇都宮内の市民団体活動で、地元に伝わる食文化について学ぶ機会として「ふるさと料理講座」を実施。切干し大根の煮物をはじめとする郷土料理を紹介し、普及、継承を行っている。
*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/31_30_tochigi.html より
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