「春日部桐箪笥」
春日部桐箪笥の歴史
江戸時代初期、日光東照宮を作るために集まった職人が、日光街道の宿場町である春日部に住みつき、周辺で採れるキリの木を材料とした指物や小物を作り始めたのが始まりであると伝えられています。 江戸時代中頃の文献に、10人ほどの業者が記されていることや、「明和9年(1772年)」の裏書きのある桐箪笥が現存すること等から、すでに産地の形が整い始めたのがうかがえます。
春日部桐箪笥の特徴
防湿性
桐材は湿気にあうと、膨張して目がつまり、乾燥すると収縮して元に戻る性質があります。そのため、湿気を極度に嫌う衣服の保護収納に最適です。
難燃性
桐は燃えにくく、火災のときに水をかけると膨張してすき間がなくなり火が入りません。たんすの表面 がこげただけで内側の衣類が無傷で助かった例はいくらもあります。
軽 量
桐材は他の木材と比べてたいへん軽く、狂いが少ないので、ひき出しの出し入れや持ち運びが楽です。
*http://www.kasukabe-tokusan.jp/4kiritansu/tan_top.html より
*https://kougeihin.jp/craft/0607/ より
Description / 特徴・産地
春日部桐箪笥とは?
春日部桐箪笥(かすかべきりたんす)は、埼玉県さいたま市・春日部市周辺で作られている木工品です。
春日部桐箪笥の特徴は、木の直線を基調にしたシンプルなデザインです。部品の接合においても、金くぎを使わない木の感じをしっかりと残す工夫が施されています。桐の美しい木目を活かした温かみのあるデザインは、今でも人々に愛され続けています。
春日部桐箪笥のもととなっている桐は、防湿性と難燃性に優れ、また他の木材と比べて軽いと言われています。まず、防湿性についてですが、桐は湿気を帯びると膨張し、乾燥すると収縮する性質のある木です。そのため、湿気を箪笥の中まで通さず、湿気に弱い素材の衣服もしっかりと保存できます。また、桐は燃えにくいということでもよく知られた木です。このように、他の木材と比較して防湿性や難燃性の高い、桐で作られた春日部桐箪笥は、衣服を大切に保管するのに適した箪笥だということが分かります。
History / 歴史
春日部桐箪笥の起源として有力な説とされているのは、1624年(寛永1年)から1644年(正保1年)にかけて日光東照宮の造営に携わった工匠が春日部に住み着き、小箱づくりなどを始めたとされています。
春日部桐箪笥が作り始められた当初は、農業の合間に行うというスタイルが多く、箪笥づくりを専業とする箱指屋はあまり見られませんでした。しかし、1830年(天保1年)頃になると状況が変わります。当時日本で栄えた江戸に近い古利根川や江戸川によって、江戸への輸送に恵まれたからです。この頃になると、専門で桐箪笥づくりを行う箱指屋も増えていきました。
そして、明治時代になると交通の便が良くなったことなどで、東京に限らず大阪や広島、福岡などと広い範囲に販路が拡大していきます。この販路の拡大が、春日部桐箪笥が全国に知られる要因となりました。現在、春日部桐箪笥は昔ながらの形を守りながら、現代の要素を取り入れたインテリアとしても発展を続けています。
*https://kogeijapan.com/locale/ja_JP/kasukabekiritansu/ より
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