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< 郷土料理 > 神奈川 生しらす丼

2024-11-19 07:46:57 | 郷土料理

 「生しらす丼」

 主な伝承地域 湘南地域

 主な使用食材 生しらす、ご飯

 歴史・由来・関連行事
 新鮮な生しらすを酢飯(または白飯)に乗せた丼飯。茅ヶ崎、鎌倉、江の島など湘南地域の名物料理として知られている。
 しらすはイワシの稚魚である。ゆでたしらすを「釜揚げしらす」、さらに天日干ししたものを「しらす干し」と呼ぶが、生しらすはその名の通り、加工していない生のしらすのこと。生しらすは鮮度が落ちるのが早く、水揚げ当日にしか食べることができない。
 湘南地域では、江戸時代にはすでにしらす漁が行われていた。当初は、長方形の枡にしらすを広げて天日干しする「たたみいわし」に加工するのが一般的で、釜揚げしらすは漁師の自家消費のみ、生で食すことはされていなかった。やがて釜炊きや冷蔵の技術発展にともない、釜揚げしらすや生しらすが加工直売されるようになり、地域の特産品として人気を集めることになった。漁場となるのは、県南部に広がる相模湾である。沿岸近くにしらすの漁場が形成されるため、水揚げまでがスピーディーで、鮮度が非常に良い状態で水揚げできる。神奈川県のしらす漁業者の大半は、漁獲から加工、直売まで一貫して手がけており、しらすの鮮度と味わいに定評がある。

 食習の機会や時季
 漁期は3月11日~12月31日の約10カ月間。しらすはほぼ通年獲れるが、イワシ類の産卵がピークとなる春と秋に、しらす漁は最盛期を迎える。小ぶりながらぷりぷりとした春しらす、脂ののった秋しらす、それぞれの美味しさがある。1月1日~3月10日は禁漁期となる。

 飲食方法
 酢飯の上に生しらすを乗せ、しょうゆをたらして食す。薬味としてのり、大葉、刻みネギ、卵の黄身などを添えたり、味付けに麺つゆ、ポン酢、生姜醤油を使ったりと、飲食店や家庭によってアレンジが楽しまれている。

 保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
 湘南を中心とした相模湾沿岸の飲食店で提供される。近年は地元の直売所、スーパーなどで生しらすも販売されているため、家庭で楽しめる機会が増えた。
 相模湾で獲れるしらすを総称して「湘南しらす」と呼び、品質向上を目指す県内の農林水産物「かながわブランド」や「神奈川の名産100選」に選出されるなど観光資源としてもPRされている。また、漁業者によって設立された「神奈川県しらす船曳網漁業連絡協議会(通称:しらす協議会)」は、漁の状況や直売所情報を発信するブログや、協議会公認ソング「しらすMY LOVE」を作成するなど、湘南しらすの普及とイメージアップに力を注いでいる。

*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/35_3_kanagawa.html より


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