「真壁石燈籠」
鎌倉初期から室町・戦国期にかけての古碑・五輪塔・仏石などが数多く残され、この時期(500年前)がこの地方の石材業の初めと伝えられています。
とくに江戸の庶民文化の興隆により城郭や神社、仏閣、墓石、美術工芸品などへ真壁石の利用が広がりました。
明治期には、その良質さ、(優美・堅牢)が認められ、迎賓館の造成に真壁の花岡が使用され、世に広く真壁石が知られるようになりました。
茨城県内では、「筑波研究学園」に真壁石が使われています。
伝統の技術は多くの名工により継承され、「真壁石燈籠」は平成七年に国の伝統的工芸品に指定されました。
国指定伝統的工芸品「真壁石燈籠」
真壁には、庭に趣きをあたえ「侘び」を演出する石の作家達がいます。加波山から切り出される花岡岩は真壁石と呼ばれ、きめの細かい優れた石質を持ちます。真壁石による燈籠作りは、江戸時代末期の久保田吉兵衛から始まり、墨出しから仕上げまで18の技法が用いられ厳しい師弟相伝により守り伝えられてきた、吉兵衛以来、数々の名工がその技と心を受け継ぎ、石を叩き石を刻んできました。国指定伝統的工芸品「真壁石燈籠」には、伝統と語りかけてくる作家の心が込もっています。
*https://makabeishi.jp/lantern/ より
*https://kougeihin.jp/craft/1101/ より
Description / 特徴・産地
真壁石燈籠とは?
真壁石燈籠(まかべいしとうろう)は、茨城県桜川市真壁町周辺で作られている石工品・貴石細工です。鎌倉時代に誕生した伝統工芸品で、真壁地方が日本三大石材産地とされるほど石材業が発展していたため製作されるようになりました。
真壁石燈籠の特徴は、加波山(かばさん)などから採取される質の高い御影石を使用することで高白度の色調があることと代々伝統が受け継がれる彫刻技術です。高度な職人の技によって雪見系や立物系、活込系など何百もの形状が作られます。
一つひとつ異なる日本庭園に合わせて手彫りで作られた石燈籠には重厚な趣がありながらも、繊細さを感じさせる魅力を持っています。真壁石燈籠の魅力は時間が経つほどに苔に覆われることで、日本庭園の風景に溶け込んでいくことです。2年ほど経過すると、わびさびのある雰囲気が感じられます。
History / 歴史
茨城県真壁地区では、古くから石を素材としたものが製作されていて、石に対する信仰があったとも言われています。まず、石材業が始まったのは室町時代末期です。当時、仏石作りが地域全体で盛んになり、五輪塔や古碑などが作られました。現在見つかっている石燈籠で最古のものは、1824年(文政7年)に作られたもので真壁町の寺院に保存されています。
江戸時代に入ってからは、常夜燈の役割から多くの神社に設置されました。多くの人に親しまれるようになるにつれ技術も磨かれていき、江戸時代末期には久保田吉兵衛(くぼたきちべい)という石匠(せきしょう)によって伝統技法が確立されたと言われています。
近代化が進む明治時代には真壁石の用途も広がり、建築用にも普及していきました。伝統工芸品として日本庭園に合わせて作られるようになったのは、昭和時代の造園ブームがあり急速に広がっていったと言われています。
*https://kogeijapan.com/locale/ja_JP/makabeishidoro/ より
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます