2025年1月1日 0:32 富田林市富田林町 城之門筋
じないまちの3つのお寺の鐘の音が鳴りやんだ頃、夜空にはたくさんの星が輝いていました。
〈浄谷寺〉
2024年12月31日 23:48 富田林市富田林町 融通念仏宗 半偈山(はんけいさん)三仏院(さんぶついん)浄谷寺
富田林じないまち(正確には富田林市富田林町)には4つのお寺がありまして、町に鐘楼をもつ3つのお寺の鐘が毎年大晦日の夜に響きます。
23:46 最初に浄谷寺。私の家の近くにあり、家から鐘の音を聞いて、急いでお参りに参りました。
23:41 ちょうど「紅白歌合戦」のトリが歌われる頃に家を出ました。この時間に出ないと3つのお寺の鐘を撞くことが叶いません。
23:46 あと10分余りで年が替わります。
23:45 鐘を撞いた後、開けていただいている本堂にお参りさせていただきます。
23:43 浄谷寺は大阪市平野区にある総本山大念仏寺の末寺。
弘安九年(1286)隣りの毛人谷村の創建され、天正二年(1574)現在のじないまちに移転とあります。この時は真言宗仁和寺末。
慶長13年(1608)に「大念仏道場」とあり、寛文6年(1666)に総門徒の寄進により再興された。
23:45 霊獣「麒麟」 良いことがある前触れとして姿を現すといわれます。
ひとつ疑問。霊獣「麒麟」の彫られた脚をみると馬と同じ「奇蹄目」に見えますが、動物の「キリン」は牛や猪、羊、鹿とおなじ「偶蹄目」です。
霊獣「麒麟」と動物の「キリン」は違うのですね。
〈西方寺〉
2025年1月1日 0:05 富田林市富田林町 浄土宗 知恩院派、天正山 神宮院西方寺
2024年12月31日 23:53
西方寺はじないまちの河岸段丘を降りた町のはずれにあります。元は隣りの旧毛人谷(えびたに)村に所属していましたが、住居表示上で現富田林町に編入されました。
2025年1月1日 0:00 3つの寺院では境内が一番広いです。
ちょうど年が明け、新年を迎えました。
0:02 3つのお寺の鐘の音はすべて異なります。大きく分けてカーンに近い甲高い音とゴーンという低い音色。
どちらか言うと浄谷寺と西方寺は甲高い音系で興正寺別院は低い音系。
音の高さだけでなく「うなり」や「音色」そのもの、また叩き方でも変わるようです。
2024年12月31日 23:54 本堂
本尊である阿弥陀如来坐像は、天和3年(1683)に尾州名古屋の伊藤治郎左衛門から寄進されたもので、像高143センチ、寄木造の堂々とした姿は、藤原時代の様式で鎌倉末期の作像とされます。
0:04 本堂は近年建て替えられ、立派で美しい姿です。
2025年1月1日 0:31 浄土真宗 興正寺別院
最後にじないまちの真ん中にある富田林御坊です。
応永年間(1394-1412)に毛人谷(えびたに)御坊に草創。 永禄3年(1560)に京都・興正寺第16世証秀上人が現在地を時の領主 畠山高政から買得し、道場を建設、じないまちを開きました。寺内町が作られた時の中心となったお寺です。
0:19 浄土真宗の寺院本堂として大阪府内で最古の建造物、国の重要文化財です。
富田林興正寺別院は大修復工事が計画されております。
経年のいたみがひどい本堂・対面所をはじめほぼ全面的に文化財保護のための大修復となります。
0:18 興正寺別院では令和6年12月20日(金)〜令和7年2月17日(月)まで、調査工事にかかる費用を募るクラウドファンディングを募集しています。
クラウドファンディングにつきましては下記の記事を参考にしてください。
〈クラウドファンディング〉
富田林興正寺別院|460年の想いを次の世代へつなぎたい【第一弾】(富田林興正寺別院 2024/12/20 公開) - クラウドファンディング READYFOR
〈富田林興正寺別院HP〉
富田林興正寺別院の歴史 » 富田林興正寺別院公式WEBサイト (t-koshoji.or.jp)
〈富田林百景ブログ記事〉
興正寺別院のクラウドファンディングが始まりました。 2024.12.25
0:13 副住職にお聞きすると、今年も多くの方が除夜の鐘を撞きに来られ、11時半からの予定を早めて開始されたそうです。
ここでは108つの線香を撞いた分だけ供えて数を勘定するのですが、すでに一巡しているそうです。
0:22 富田林じないまち(現富田林町)のこの3つのお寺はすべて宗派が違います。融通念仏宗の浄谷寺、浄土宗の西方寺、そして真宗興正派の興正寺別院。そして、興正寺別院の向かいに真宗本願寺派の妙慶寺があります。
0:22 じないまちに全部の宗派が違うお寺が4つ。じないまちができて465年、一度も戦国の戦乱に巻き込まれず、いちども寺院同士の争いがない平和な町。
0:32 帰り道、富田林じないまちでは見たことないくらい多くの星が輝いていました。
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除夜の鐘 - とんだばやし寺内町にて 2016.1.1
写真撮影:2024年12月31日、2025年1月1日
2025年1月1日 (HN:アブラコウモリH )
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