〈リバイバル・アーカイブス〉2021.10.18.~11.1
原本:2016年11月21日
2016.11.20.8:54 河内長野市天野 天野山金剛寺
明治の初めまで女人禁制であった高野山に対し、天野山金剛寺は女性の参拝を許されたので、「女人高野」と呼ばれたそうです。
境内の真ん中を天野川が流れ、それに沿って石畳みの小道が通ります。
本坊中ほどあたり、ちょうどの頃合い、真っ赤に色付いたもみじ
みどりとあかのコントラストがきれいです。
みどりとあかは、補色関係に近いので、よく映えます。
紅葉がきれいなのは、周りの草木の緑と空の青が補色に近いという関係もあると思います。
天野山金剛寺は奈良時代に、行基菩薩が聖武天皇の勅命によって開かれました。平安時代には、弘法大師の修行の地とされていたようです。
南北朝時代には南朝方の勅願寺とされ、後村上天皇(第97代)の行在所(あんざいしょ)が置かれました(天野行宮)。また同時に、北朝の光厳(北1)・光明(北2)・崇光天皇(北3)の行在所がにおかれたこともありました。
大きな戦火にも遭うことがなく、貴重な文化財が数多く残されてます(国宝3点、重要文化財多数)。
特に南北朝の争乱と室町後期の畠山氏の家督争い、戦国期の信長の河内攻め・秀吉の根来・雑賀攻めを柔軟に切抜けてきたことが大きいかと思われます。
日本人が愛(め)でる桜と紅葉、いずれも散りぎわが愛(いと)おしいですが...
桜が散って、更に暖かくなり、新たに草木が芽吹くのに対し...
紅葉は、寒い冬の前ぶれでもあり、来る厳しさの前の華やかさでもあるので、ことさら感慨深いものがありますね。
川の小道にある唯一の赤い橋
杉の大木が寺の歴史を物語ります。
「天野山」 南海バス バス停より
寺院としては珍しい茅葺の屋根。もみじの落葉が印象的です。
華やかさと侘しさの両方の風情がありますね。
川のほとりに、石畳の小道、石垣と白漆喰の塀が続きます。
富田林市から車で30分で、こんなきれいな名所があります。
自然と歴史が織りなす旧跡、ぜひごらんください。
ことしの紅葉はきれいです。紅葉の時期は毎年少しずつ違いますが、今年はおそらく奥河内方面は今週がピークかと思われます。
次回は、観心寺をご紹介します。
関連記事:天野山金剛寺の紅葉 2013.11.30.
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2016.11月21日 (HN:アブラコウモリH )
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